(仮訳)イベリア半島産のガマノホタケ属2新種:T. ochraceosclerotiataおよびT. schoeni
Olariaga, I & Salcedo, I. 2009. Two new species of Typhula from the Iberian Peninsula: T. ochraceosclerotiata and T. schoeni. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-009-0608-2 [Accessed April 17, 2020] 【R3-07236】2020/4/17投稿

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3行まとめ

スペインからT. ochraceosclerotiataおよびT. schoeniの2新種を記載し、Microtyphula亜属の検索表を掲載した。
前者はピレネー山脈において被子植物の落葉に生じ、子実体が比較的大型で、菌核が黄土色、担子器が2胞子性であることなどで特徴づけられた。
後者はノグサ属植物に帯桃色の子実体を生じ、クランプを欠くことなどで特徴づけられた。
Spain, Huesca, Sallent de Gállego, Lanuza

(新種)

Typhula ochraceosclerotiata Olariaga & Salcedo
語源…黄褐色の菌核の
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【よく似た種との区別】
Typhula pulgensis
菌核表面が無毛
担子器が2胞子性
表皮が薄い
表皮が平滑
本種と異なりスペインではなくインドなどに分布する
本種と異なり子実体が帯灰色ではなく白色~クリーム色
本種と異なり柄に毛を有するのではなく欠く
本種と異なり菌核が黄褐色ではなく暗褐色
本種より担子胞子のサイズが小さい傾向がある
Typhula laschii
同所的に分布する(スペイン)
菌核表面が無毛
担子器が2胞子性のことがある
本種と異なり菌核が黄褐色ではなく帯赤褐色~黒色
本種と異なり菌核が顕著に軟らかいのではなく硬い髄を有する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり表皮が平滑ではなく瘤状
本種と異なり表皮状菌糸組織の細胞内腔が円錐形である
Typhula trifolii
菌核表面が無毛
表皮が平滑
本種と異なり子実体が成熟すると時に黄色を帯びる
本種と異なり菌核が黄褐色ではなく暗色
本種と異なり柄の毛が通常分枝する
本種と異なり担子器が2胞子性ではなく4胞子性
本種と異なり表皮が薄いのではなく厚い
本種と異なり表皮状菌組織の細胞が顕著な厚壁
Typhula subvariabilis
菌核表面が無毛
本種と異なり子実体が帯灰色ではなく白色
本種と異なり菌核が黄褐色ではなく暗色
本種より担子胞子のサイズが小さい
Typhula muelleri
宿主の葉に生じる
本種と異なりヤマナラシ属およびカバノキ属ではなくリンドウ属植物などに生じる
本種と異なり子実体が帯灰色ではなく帯褐色
本種と異なり菌核表面が無毛ではなく粉状
本種より表皮が厚い
Spain, Gipuzkoa, Oiartzun, Aritxulegi-Elurretxe

(新種)

Typhula schoeni Olariaga & Salcedo
語源…ノグサ属の
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【よく似た種との区別】
Typhula incarnata(フユガレガマノホタケ)
子実体が帯桃色
菌核を有する
本種と異なりノグサ属ではなくイネ科植物などに生じる
本種より子実体のサイズが大きい
本種と異なり子実体の頭部が狭棍棒形~円筒形
本種と異なり菌糸にクランプを欠くのではなく有する
Typhula capitata
子実体が帯桃色
本種と異なりノグサ属ではなくキイチゴ属植物などに生じる
本種と異なり柄が帯褐色
本種と異なり菌核を欠く
本種と異なり柄の毛が長い
Typhula berthieri
菌核を有する
本種と異なりノグサ属ではなくMolinia属植物のみに生じる
本種と異なり子実体が帯桃色でない
本種と異なり菌核が暗い帯赤褐色
本種と異なり菌核が長楕円形
本種と異なり表皮に条線を有する
Typhula caricina
同じカヤツリグサ科植物に生じる
本種と異なりノグサ属ではなくスゲ属植物などに生じる
本種と異なり子実体が帯桃色でない
本種と異なり菌核が黄褐色
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり菌糸にクランプを欠くのではなく常に有する