2023年12月13日 (仮訳)中国産のRussula亜属クラウンクレードの2新種 Song, Y., Xie, X-C. & Buyck, B. 2021. Two novel species of subgenus Russula crown clade (Russulales, Basidiomycota) from China. European Journal of Taxonomy. Available at: https://europeanjournaloftaxonomy.eu/index.php/ejt/article/view/1543 [Accessed December 13, 2023] 【R3-11239】2023/12/13投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国からRussula coronasporaおよびR. minorの2新種を記載した。 両種ともRussula亜属クラウンクレードに含まれ、前者は担子胞子が疎らで孤立した円筒形の刺に覆われ、傘表皮がゼラチン化し、傘シスチジアが時に分枝し有隔壁であることなどで特徴づけられた。 後者は子実体が非常に小型で、傘表皮が容易に剥け、ゼラチン化して末端細胞が細長く、傘シスチジアが豊富でSV陽性であることなどで特徴づけられた。 中国広東省肇慶市鼎湖山生物圏保護区 (新種) Russula coronaspora Y.Song 語源…コロナ(ウィルス)の胞子の(担子胞子の装飾から) 【よく似た種との区別】 Russula brunneoviolacea ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくデンマーク、カナダなどに分布する 本種より傘がずっと暗色である 本種と異なり担子胞子表面が大型で疎らで孤立した円筒形の疣状または刺状ではなくいくぶん連結した装飾である ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula melliolens(ヨヘイジモドキ) 本種と異なり中国ではなくスロバキアなどに分布する 本種より傘がずっと暗色である 本種と異なり担子胞子表面が大型で疎らで孤立した円筒形の疣状または刺状ではなくいくぶん連結した装飾である 中国広東省肇慶市鼎湖山生物圏保護区 (新種) Russula minor Y.Song 語源…小型の(子実体のサイズから) 【よく似た種との区別】 Russula minutula var. minor 中国に分布する 本種と担子器のサイズが異なる 本種と担子胞子のサイズが異なる 本種と子実層シスチジアの形態が異なる 本種と側シスチジアの形状が異なる Russula rugulosa 子実体が小型 傘が小型 傘が帯赤色 傘表皮が容易に剥がれる 本種と異なり傘表面に瘤状条線をあらわす 本種と異なり襞の間隔が密である 本種より担子胞子のサイズがずっと大きい 本種と異なり担子胞子表面が網目状 本種と異なり傘表皮がクレシルブルーでオルソクロマティックである Russula zhejiangensis 子実体が小型 本種より担子器のサイズが明らかに大きい 本種より担子胞子のサイズが明らかに大きい 本種より子実層シスチジアのサイズが明らかに大きい Russula nana 子実体が小型 本種と異なり中国ではなく北極圏-高山帯などに分布する 本種と異なり傘が暗いクラレットレッドである