(仮訳)Phyllosticta ampelicidaおよびP. vacciniiのタイプ指定および系統分類学的研究
Zhang, K., Zhang, N. & Cai, L., 2013. Typification and phylogenetic study of Phyllosticta ampelicida and P. vaccinii. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/105/4/1030.short [Accessed October 27, 2015].
【R3-02325】2015/10/28投稿

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3行まとめ

ブドウ黒腐病の原因菌であるPhyllosticta ampelicidaのネオタイプ標本と、クランベリーの病原菌であるP. vacciniiのエピタイプ標本を指定した。
複数遺伝子に基づく分子系統解析の結果、P. ampelicidaが複数種からなり、本種のテレオモルフとされてきたGuignardia bidwelliiが別種であることなどが示された。
そのうち、米国、カナダ、フランス、および中国に分布し、ツタ属植物を宿主とする系統をP. parthenocissiとして新種記載した。
USA, Missouri, Castlewood State Park, 25 mi. SW St Louis, Jefferson County

(新種)

Phyllosticta parthenocissi K. Zhang, N. Zhang & L. Cai
語源…ツタ属の
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【よく似た種との区別】
Phyllosticta ampelicida
カナダ、米国に分布する
分生子殻のサイズの範囲が重なる
分生子の付属糸の長さの範囲が重なる
ITSおよびITS+EF1-α+GPDH+ACTに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり日本、スイス、タンザニアにおける分布が知られている
本種と異なりフランス、中国における分布が知られていない
本種と異なりツタ属ではなくブドウ属植物などを宿主とする
本種より分生子形成細胞のサイズが大きい
本種より分生子の長さの平均値が大きい
本種より分生子のQ値が大きい
本種と異なり分生子が球形~類球形ではなく広卵形、楕円形で稀に類球形
本種と異なりスペルマチアを有する
本種と異なりコロニーがオリーブ緑色~帯緑黒色ではなく淡灰色~オリーブ緑色
本種と異なりリバースが帯緑黒色ではなく帯灰オリーブ色~帯緑黒色
本種と異なり気生菌糸が疎らではなく密
ITSおよびITS+EF1-α+GPDH+ACTに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
USA, New York

(その他掲載種)

Phyllosticta ampelicida (Engelm.) Aa
※本種のネオタイプ標本を指定した。
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【よく似た種との区別】
Phyllosticta parthenocissi
カナダ、米国に分布する
分生子殻のサイズの範囲が重なる
分生子の付属糸の長さの範囲が重なる
ITSおよびITS+EF1-α+GPDH+ACTに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフランス、中国における分布が知られている
本種と異なり日本、スイス、タンザニアにおける分布が知られていない
本種と異なりブドウ属などではなくツタ属植物を宿主とする
本種より分生子形成細胞のサイズが小さい
本種より分生子の長さの平均値が小さい
本種より分生子のQ値が小さい
本種と異なり分生子が広卵形、楕円形で稀に類球形ではなく球形~類球形
本種と異なりスペルマチアを欠く
本種と異なりコロニーが淡灰色~オリーブ緑色ではなくオリーブ緑色~帯緑黒色
本種と異なりリバースが帯灰オリーブ色~帯緑黒色ではなく帯緑黒色
本種と異なり気生菌糸が密ではなく疎ら
ITSおよびITS+EF1-α+GPDH+ACTに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
USA, Massachusetts

(その他掲載種)

Phyllosticta vaccinii Earle
※本種のエピタイプ標本を指定した。
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