(仮訳)Papillophora亜属の地中海固有の新種、Umbilicaria platyrhiza
Davydov, EA. 2022. Umbilicaria platyrhiza – a new Mediterranean endemic species of the subgenus Papillophora (Umbilicariaceae, lichenized Ascomycota). Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.533.2.3 [Accessed February 19, 2022] 【R3-09253】2022/2/19投稿

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3行まとめ

トルコおよびブルガリアで採集された岩上生地衣の一種を検討し、Umbilicaria platyrhizaとして新種記載した。
本種はU. spodochroa複合種に含まれ、地衣体下面が灰褐色~黒色で扁平~ストラップ状のリジノモルフを有し、ウンビリカル酸を産生することなどで特徴づけられた。
本種と近縁種のU. crustulosaおよびU. spodochroaの形質比較表を掲載した。
Turkey, Prov. Izmir, southern slope of Yamanlar Dað, small valley N of Karþiyaka

(新種)

Umbilicaria platyrhiza Davydov
語源…扁平な根の(リジノモルフの形状から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Umbilicaria crustulosa
ヨーロッパに分布する
地衣成分としてジロホール酸およびレカノール酸を含む
本種と異なりヨーロッパに広く分布することが知られている
本種と異なり地衣体上面が淡灰色~灰色で時に褐色または紫色を帯び、中央部が淡色なのではなく灰色~帯褐灰色で中央部が通常淡灰色、時に緑色を帯びる
本種と異なり地衣体下面が象牙色~淡灰色および帯褐灰色で帯褐色、黄褐色を帯びるのではなく帯褐色、黄褐色、帯桃色
本種と異なり地衣体下面が粗い乳頭状ではなく平滑~微細な乳頭状
本種と異なり子器盤が”omphalodisc”で中央部に単一の”gyrus”を有するのではなく”polyomphalodisc”である
本種と異なりリジノモルフがしばしば扁平~ストラップ状ではなく円筒形
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子が無色ではなく無色~褐色
本種と異なり子嚢胞子に隔壁を欠くのではなく隔壁を欠く~石垣状
本種と異なり地衣成分として”crustinic acid”を含む
本種と異なり地衣成分としてウンビリカル酸を含まない
Umbilicaria spodochroa
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(この種に同定されたことがある)
地衣体下面が粗い乳頭状
地衣成分としてジロホール酸、ウンビリカル酸、およびレカノール酸を含む
本種と異なり地衣体上面が淡灰色~灰色で時に褐色または紫色を帯び、中央部が淡色なのではなく灰褐色で時に紫色を帯び、しばしば中央部が類白色
本種と異なり地衣体下面が象牙色~淡灰色および帯褐灰色で帯褐色、黄褐色を帯びるのではなくではなく暗褐色~帯黒色
本種と異なり子器盤が”omphalodisc”で中央部に単一の”gyrus”を有するのではなく”omphalodisc”で中央部が顕著なボタン状である
本種と異なりリジノモルフがしばしば扁平~ストラップ状ではなく円筒形
本種より子嚢胞子のサイズが顕著に大きい
本種と異なり子嚢胞子が無色ではなく無色~褐色
本種と異なり子嚢胞子に隔壁を欠くのではなく隔壁を欠く~やや石垣状