(仮訳)オーストラリア産のさび菌の新種Uromycladium naracoortensis、および既に記載のあるUromycladium属菌の新知見
Berndt, R. 2010. Uromycladium naracoortensis, a new species of rust fungi (Uredinales) from Australia, with new observations on described Uromycladium species. Polish Botanical Journal. Available at: https://www.cabdirect.org/cabdirect/abstract/20113020915 [Accessed October 1, 2018].
【R3-05542】2018/10/1投稿

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3行まとめ

オーストラリアにおいてAcacia irrorataなどのアカシア属植物に発生したさび菌の一種を検討し、Uromycladium naracoortensisとして新種記載した。
本種の生活環は精子世代および冬胞子世代からなる短世代型であり、冬胞子は2つの稔性細胞および1つのシストからなっていた。
また、その他のUromycladium属菌についても、現行の記載を補完する目的で形態、発達様式、生活環などについて新たに検討した。
Australia, Victoria, Naracoorte Caves, car park

(新種)

Uromycladium naracoortensis Berndt
語源…ナラクアト(洞窟)産の
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【よく似た種との区別】
Uromycladium maritimum
オーストラリアに分布する
同じアカシア属植物を宿主とする
冬胞子が稔性のある2つの細胞および1つのシストからなる
本種と異なりAcacia longifoliaが宿主として知られている
本種と異なりさび胞子世代が知られている
本種より冬胞子の稔性細胞のサイズが大きい
Uromycladium alpinum
同じアカシア属植物を宿主とする
冬胞子が稔性のある2つの細胞および1つのシストからなる
本種と異なりAcacia buxifoliaなどが宿主として知られている
本種と異なりさび胞子世代が知られている
本種より冬胞子の稔性細胞のサイズが大きい
Uromycladium bisporum
短世代型生活環である
本種と異なり冬胞子にシストを欠く
Uromycladium notabile
オーストラリアに分布する
同じアカシア属植物を宿主とする
短世代型生活環である
本種と異なり冬胞子の稔性細胞の数が2ではなく3
本種と異なり冬胞子の稔性細胞の表面が平滑ではなく小疣状
本種と異なり冬胞子にシストを欠く

(その他掲載種)

Uromycladium robinsonii McAlpine
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(その他掲載種)

Uromycladium notabile (F. Ludw.) McAlpine
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【よく似た種との区別】
Uromycladium tepperianum
オーストラリアに分布する
同じアカシア属植物を宿主とする
短世代型生活環である
宿主に巨大なゴールを引き起こす
冬胞子の発達様式が同様
冬胞子の稔性細胞の数が3
冬胞子の稔性細胞に装飾を有する
吸器の形態が非常に類似している
Uromycladium naracoortensis
オーストラリアに分布する
同じアカシア属植物を宿主とする
短世代型生活環である
本種と異なり冬胞子の稔性細胞の数が3ではなく2
本種と異なり冬胞子の稔性細胞の表面が小疣状ではなく平滑
本種と異なり冬胞子にシストを有する

(その他掲載種)

Uromycladium fusisporum (Cooke & Massee) Savile
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