2015年7月20日 (仮訳)小笠原諸島産のバイオネクトリア科の新属Verrucostoma Hirooka, Y. et al., 2010. Verrucostoma, a new genus in the Bionectriaceae from the Bonin Islands, Japan. Mycologia. … Available at: http://www.mycologia.org/content/102/2/418.short [Accessed July 19, 2015]. 【R3-02024】2015/07/20投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 小笠原諸島の母島においてツルダコの枯れ葉に生じた菌を検討し、新属新種Verrucostoma freycinetiaeとして記載した。 本属は子嚢殻が淡橙色で頂部周囲に突起を有し、子嚢胞子表面が小刺状、アナモルフがAcremonium属類似であることなどで特徴づけられた。 本属は分子系統解析ではバイオネクトリア科クレード内部で独自の系統を形成し、形態学的検討の結果もその位置づけを支持した。 東京都小笠原村母島乳房山 (新種) Verrucostoma freycinetiae Hirooka, Tak. Kobay. & Chaverri 語源…(属名)突起の口(子嚢殻頂部の形態から)/(種小名)ツルアダン属の 【よく似た種との区別】 Selinia pulchra アナモルフがAcremonium属類似 act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で近縁(同じバイオネクトリア科クレードに含まれる) 本種と異なり枯れ葉ではなく糞を基質とする 本種と異なり子嚢殻が表在性ではなく埋生 本種と異なり子嚢殻頂部表面が突起を有するのではなく平滑 本種と異なり子嚢胞子表面が平滑~小刺状ではなく典型的には条線状だが平滑、点条線状、瘤状のこともある 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1ではなく0 act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Roumegueriella rufula 植物基質に発生する act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で近縁(同じバイオネクトリア科クレードに含まれる) 本種と異なり子嚢殻が表在性ではなく埋生 本種と異なり子嚢殻が白色~淡橙色ではなくより暗色 本種と異なり子嚢殻頂部表面が突起を有するのではなく平滑 本種と異なり子嚢胞子表面が平滑~小刺状ではなく平滑 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1ではなく0 本種と異なりアナモルフがAcremonium属類似ではなくGliocladium属類似 act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Bionectria spp. 子嚢殻が表在性 act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で近縁(同じバイオネクトリア科クレードに含まれる) 本種と異なり植物基質ではなく植物基質、樹皮、他の菌などに発生する 本種と異なり子嚢殻が白色~淡橙色ではなく白色、黄色、淡橙色、黄褐色、褐色 本種と異なり子嚢殻頂部表面が突起を有するのではなく平滑または突起を有する 本種と異なり子嚢殻表面が粗面ではなく平滑、粗面、疣状 本種と異なり子嚢胞子表面が平滑~小刺状ではなく条線状、平滑、小刺状、微かに疣状 本種と異なりアナモルフがAcremonium属類似ではなくClonostachys属 act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Bionectria byssicola 子嚢殻が表在性 子嚢殻の壁が疣状 act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で近縁(同じバイオネクトリア科クレードに含まれる) 本種と異なり子嚢殻の突起が薄壁ではなく厚壁の細胞からなる act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ijuhya spp. 植物基質に発生する 子嚢殻が表在性 アナモルフがAcremonium属類似 act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で近縁(同じバイオネクトリア科クレードに含まれる) 本種と異なり子嚢殻が白色~淡橙色ではなく白色~淡黄色 本種と異なり子嚢殻頂部表面が突起を有するのではなく盤状~束状の毛を伴い三角形 本種と異なり子嚢殻表面が粗面ではなく平滑 本種と異なり子嚢胞子表面が平滑~小刺状ではなく平滑~条線状 act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ijuhya peristomialis 同じバイオネクトリア科に含まれる 同じツルアダン属植物を宿主とする 子嚢殻が表在性 本種と異なり子嚢殻頂部周囲に顕著な束状の毛を伴う Lasionectria spp. 子嚢殻が表在性 アナモルフがAcremonium属類似 act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で近縁(同じバイオネクトリア科クレードに含まれる) 本種と異なり植物基質ではなく植物基質または樹皮に発生する 本種と異なり子嚢殻が白色~淡橙色ではなく橙色~暗赤橙黄色または橙色、暗褐色 本種と異なり子嚢殻頂部表面が突起を有するのではなく平滑 本種と異なり子嚢殻表面が粗面ではなく束状の毛を伴う 本種と異なり子嚢胞子表面が平滑~小刺状ではなく平滑 act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Protocreopsis spp. アナモルフがAcremonium属類似 act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で近縁(同じバイオネクトリア科クレードに含まれる) 本種と異なりツルダコではなく単子葉植物を宿主とする 本種と異なり子嚢殻が表在性ではなく基部が埋生するか表在性 本種と異なり子嚢殻が白色~淡橙色ではなく白色~橙色 本種と異なり子嚢殻頂部表面が突起を有するのではなく平滑 本種と異なり子嚢胞子表面が平滑~小刺状ではなく平滑 act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Protocreopsis freycinetiae 同じバイオネクトリア科に含まれる 同じツルアダン属植物を宿主とする 本種と異なり子嚢殻が表在性ではなく平らに広がった子座に埋生する Viridispora spp. 子嚢殻が表在性 本種と異なり植物基質ではなく樹皮に生じるか土壌から時に分離される 本種と異なり子嚢殻が白色~淡橙色ではなく赤色、黄褐色、橙褐色、褐色 本種と異なり子嚢殻頂部表面が突起を有するのではなく平滑 本種と異なり子嚢殻表面が粗面ではなく疣状 本種と異なり子嚢胞子表面が平滑~小刺状ではなく平滑 本種と異なりアナモルフがAcremonium属類似ではなくPenicillifer属 act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(バイオネクトリア科ではなくネクトリア科クレードに含まれる) Bryonectria spp. 同じバイオネクトリア科に含まれる 子嚢殻を形成する 本種と異なり枯れ葉ではなく蘚苔類の上に発生する Dimerosporiella spp. 同じバイオネクトリア科に含まれる 子嚢殻を形成する 本種と異なり枯れ葉ではなく他の菌の上に発生する Nectriopsis squamulosa 同じバイオネクトリア科に含まれる 同じツルアダン属植物を宿主とする 子嚢殻を形成する 本種と異なり子嚢殻に小刺状の屈曲した毛を伴う Hydropisphaera spp. act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で近縁(同じバイオネクトリア科クレードに含まれる) 子嚢殻を形成する 本種と子嚢殻の壁の構造が異なる act+nrLSU+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ochronectria spp. 同じバイオネクトリア科に含まれる 子嚢殻を形成する 本種と子嚢殻の壁の構造が異なる Albonectria rigidiuscula 子嚢果の壁に疣状突起を有する 本種と異なり子嚢殻頂部周囲に明瞭な突起を有するという特徴を欠く Gibberella lagerheimii 同じツルアダン属植物を宿主とする 本種と異なり子嚢殻が淡橙色でない Neonectria radicicola 同じツルアダン属植物を宿主とする 本種と異なり子嚢殻が淡橙色でない Neonectria discophora 同じツルアダン属植物を宿主とする 本種と異なり子嚢殻が淡橙色でない