2021年5月8日 (仮訳)中国南東部産のインクブルーの襞を有する新種、Xanthagaricus caeruleus Hosen, MI. et al., 2018. Xanthagaricus caeruleus, a new species with ink-blue lamellae from southeast China. Mycoscience. Available at: https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S1340354017301213 [Accessed May 8, 2021] 【R3-08394】2021/5/8投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国江西省で採集された菌を検討し、Xanthagaricus caeruleusとして新種記載した。 本種は傘が帯灰淡紫色~帯灰濃紫色の小鱗片に覆われ、襞が成熟するとパステルブルー~インクブルーになり、担子胞子が帯緑灰色~帯灰褐色であることなどで特徴づけられた。 本種は分子系統解析でXanthagaricusクレードに含まれ、近縁種とは子実体や担子胞子の形態、傘表皮の構造などが異なっていた。 中国江西省九龍省級森林公園 (新種) Xanthagaricus caeruleus I. Hosen, T.H. Li & Z.P. Song 語源…青色の(襞の色から) 【よく似た種との区別】 Heinemannomyces splendidissima アジアに分布する 襞が成熟時帯灰青色~インクブルーである 本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する 本種より子実体のサイズが比較的大きい 本種と異なり傘表面に極端な羊毛状~クモの巣状の被膜を伴う 本種と異なり肉が傷つくと赤変する 本種と異なり胞子紋が暗青色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が広楕円形~楕円形ではなく卵状~楕円形 本種と異なり傘表皮が球形~類球形の細胞ではなく円筒形の菌糸からなる 本種と異なり菌糸にクランプを欠くのではなく有する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Xanthagaricus taiwanensis 中国に分布する 本種より子実体のサイズが比較的大きい 本種より傘のサイズが大きい 本種と異なり傘表面の小鱗片が暗褐色~帯褐灰黒色 本種と異なり襞が桃色~帯灰桃色 本種より柄が長い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Xanthagaricus epipastus アジアに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する 本種と異なり子実体がオリーブ黄色 本種より担子胞子が比較的短い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Xanthagaricus pakistanicus アジアに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくパキスタンなどに分布する 本種と異なり傘が淡橙黄色~橙黄色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が広楕円形~楕円形ではなく球形~類球形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hymenagaricus nigrovinosus 子実体の色がやや類似している 本種と異なり中国ではなくケニアおよび南アフリカなどに分布する 本種と異なり傘中央部が顕著に暗色の帯黒褐色または暗ワイン色 本種と異なり襞が暗黄褐色~帯灰淡紫色 本種と異なり肉が切断すると赤変する 本種と異なり担子胞子が褐色 本種と異なり縁シスチジアの頂部に鈍頭の突起を有する Hymenagaricus nigroviolaceus 子実体の色がやや類似している 本種と異なり襞が帯赤褐色 本種より担子胞子のサイズが大きい