2024年1月12日 (仮訳)Xylaria melitensis:マルタ諸島産のペンジギオイドの新種 Fournier, J. et al. 2021. Xylaria melitensis (Xylariaceae), a new penzigioid species from the Maltese Islands. Ascomycete.org. Available at: https://ascomycete.org/Journal/Article/art-0318 [Accessed January 12, 2024] 【R3-11330】2024/1/12投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ マルタ島とゴゾ島において様々な樹種の樹皮などに発生した菌を検討し、Xylaria melitensisとして新種記載した。 本種は子座がクッション形で、子嚢胞子に長いS字状の発芽溝を有し、培養下で不稔のシンネマを形成することなどで特徴づけられた。 本種はX. sibiricaに類似していたが、そのアイソタイプ標本との比較により差異が認められた。 Malta, Siggiewi, Buskett (新種) Xylaria melitensis J. Fourn., Lechat, Mifsud & Sammut 語源…メリタ(マルタのラテン語名)産の 【よく似た種との区別】 Xylaria sibirica 枝に発生する 子座が小型である 子座がクッション形で無柄である 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子表面にS字状の発芽溝をあらわす シンネマを培養下で形成する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりマルタではなくロシアなどに分布する 本種と異なり子座が幼時淡褐色、成熟時暗褐色~帯黒色でない 本種と異なり子座表面が幼時鱗片状~亀裂状であり、下半分がしばしば低い畝状なのではなく平滑 本種と異なり孔口が乳頭状で基部が盤状または淡色のハロに囲まれるという特徴を欠く 本種と異なり子嚢胞子が帯黒褐色ではなく淡褐色 本種と異なり子嚢胞子が僅かに左右不等で様々な形状をとるのではなく左右が等しくて両端が広く丸い 本種より子嚢胞子表面の発芽溝が明瞭であり、より傾いて螺旋状になる傾向がある 本種と異なりシンネマが単純形のままではなく扇形でxylocoremium状になる 本種と異なりシンネマが不稔のままではなく稔性を持つ ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Xylaria plebeja ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりマルタではなく東南アジア、台湾などに分布する 本種と異なり子座が直立する円筒形~紡錘形または類棍棒形 本種と異なり子座表面が幼時鱗片状~亀裂状であり、下半分がしばしば低い畝状なのではなく表面に小型黒色の鱗片を有し粗面になる 本種と異なり子座の表皮下組織が微かに黄色 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子表面の発芽溝がS字状ではなく直線状である ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rosellinia callosa 子座が小型 子座がクッション形で無柄である 子座表面が亀裂状 子座が柔らかい 子座に子嚢殻を僅かに有する 本種と異なりほとんどの場合湿った水辺に限って生じる 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子が紡錘状左右不等で両端が尖る 本種と異なり子嚢胞子の発芽溝が全長よりずっと短い Xylaria crozonensis ヨーロッパに分布する 本種と異なりマルタではなくフランス、イギリス、スペインなどに分布する 本種と異なり子座が黒色である 本種と異なり子座が盾形で波打つ 本種と異なり子座表面が炭質である 本種と異なり子嚢胞子の左右が等しく両端が狭く丸い~やや尖る 本種と異なり子嚢胞子の発芽溝が不明瞭で直線状であり、全長より短い