(仮訳)全出芽型の分生子形成を行う材生息性子嚢菌の新属新種、Xylochrysis lucida
Réblová, M., Štěpánek, V. & Schumacher, RK., 2014. Xylochrysis lucida gen. et sp. nov., a new lignicolous ascomycete (Sordariomycetidae) with holoblastic conidiogenesis. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/106/3/564.short [Accessed May 14, 2016].
【R3-02923】2016/05/14投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

ドイツの森林においてツツジ属樹木の材および樹皮に発生したWoswasia atropurpurea類似菌を検討し、Xylochrysis lucidaとして新種記載した。
本種は子嚢果が黄金色で黒色の頸部を有し、壁が3層からなり、子嚢胞子が無色楕円形で単細胞であることなどで特徴づけられた。
本種は培養下では全出芽型の分生子形成を示し、分生子柄は無色でメトレを形成し、分生子は無色単細胞であった。
Germany, Near Neuendorf

(新種)

Xylochrysis lucida Réblová
語源…(属名)材の金色/(種小名)光る(子嚢果の性状から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Woswasia atropurpurea
子嚢果が明色
子嚢果の頸部が黒色
子嚢に長い柄を有する
子嚢胞子が無色
子嚢胞子が単細胞
分生子形成様式が同じ全出芽型
分生子柄に棍棒形の頭部を有する
メトレを形成する
nrLSU+nrSSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢果が大型のクッション状の子座をなす
本種と異なり子座表面に暗紫色の色素を含む
本種と異なり子嚢果が3%KOHで緑色~黒色に呈色する
本種と異なり子嚢の先端リングがコットンブルー染色性
本種と異なり子嚢胞子が楕円形ではなく球形~類球形
本種と異なり子嚢胞子表面が平滑ではなく小疣状
本種と異なり子嚢胞子が薄壁ではなく厚壁
nrLSU+nrSSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lentomitella tomentosa
子嚢果が金色
子嚢が一重壁
子嚢胞子が無色
子嚢胞子が楕円形
子嚢胞子が単細胞
分子系統解析で同じフンタマカビ亜綱クレードIIIに含まれる
本種と異なり子嚢に長い柄を有するのではなく短い柄を有する
本種と異なり子嚢頂部の構造が顕著な楔形
本種と異なりアナモルフがPhaeoisaria属類似
本種と異なり分生子形成細胞が全出芽型ではなく分生子形成細胞がシンポジオ状に伸長し多出芽型
分子系統解析で明瞭に区別される
Cyanoannulus petersenii
nrLSU+nrSSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり淡水に生息する
本種と異なり子嚢の先端リングがコットンブルー染色性
nrLSU+nrSSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される