(英文題名)Notes on Japanese Lycoperdaceae. 6. First record of Lycoperdon ericaeum from Ibaraki Prefecture, Eastern Honshu, Japan
糟谷大河. 2011. 日本産ホコリタケ科知見. 6. 茨城県から採集された日本新産種Lycoperdon ericaeum. 日本菌学会会報. Available at: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjom/52/2/52_jjom.H22-07/_pdf [Accessed June 14, 2023] 【R3J-00005】2023/6/14投稿

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3行まとめ

茨城県で採集された菌をLycoperdon ericaeumと同定し、日本新産種として報告するとともにヒタチノスナジホコリタケの和名を与えた。
本種は夏から秋にアカマツやクロマツ樹下の蘚苔類や地衣類が繁茂する砂地上に発生していた。
本種との同定は外皮の刺状突起の肉眼的特徴、担子胞子や弾糸の顕微鏡的特徴などに基づいていた。

(日本新産種)

Lycoperdon ericaeum Bonord.
ヒタチノスナジホコリタケ
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Lycoperdon ericaeum var. subareolatum
本種と異なり強酸性土壌に発生する
本種と異なり子実体が顕著な頭状
本種と異なり外皮の刺状突起が茶褐色を帯びる
本種と異なり外皮の刺状突起の先端部が他と癒合しない
本種と異なり無性基部が細長く発達する
Lycoperdon lividum(キホコリタケ)
日本に分布する
形態的に類似する
本種と異なり子実体が成熟すると鈍い金属光沢を帯びる
本種と異なり内皮が淡黄色~黄土色を帯びる
本種と異なり担子胞子が光学顕微鏡下でほぼ平滑である
Lycoperdon frigidum
形態的に類似する
本種と異なり高山帯や極地に分布する
本種と異なり外皮が成熟時茶褐色~チョコレート色を帯びる
本種と異なり内皮が成熟時茶褐色~チョコレート色を帯びる
本種より担子胞子表面の突起が大型で先端がやや尖る
本種と異なり弾糸の小孔がほとんど観察されない
Lycoperdon niveum
肉眼的形質が非常に類似する
顕微鏡的形質が非常に類似する
本種と異なり高山帯や極地に分布する
本種と異なり外皮の刺状突起が丈夫で剥落しにくい
本種と異なり内皮が金属光沢を帯びる