(仮訳)ヨシ由来のフハイカビ属分離株の遺伝子および表現型解析により新種P. phragmiticolaの発生および自然雑種の形成への関与が示唆された
Nechwatal, J. & Lebecka, R., 2014. Genetic and phenotypic analyses of Pythium isolates from reed suggest the occurrence of a new species, P. phragmiticola, and its involvement in the generation of a natural hybrid. Mycoscience. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1340354013001344 [Accessed June 22, 2014].
【R3-00834】2014/06/23投稿

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3行まとめ

ドイツおよびスイスにおいて、土壌および植物からヨシの病原菌Pythium phragmitisに近縁な菌株を分離した。
それらの菌株は表現型ではP. phragmitisとほとんど区別されなかったが、複数遺伝子の塩基配列に差異があり、本論文でP. phragmiticolaとして新種記載した。
P. phragmitisP. phragmiticolaはホモタリックだが、不稔で栄養生殖を行う種間雑種を形成することが確かめられた。
Germany, Konstanz-Egg

(新種)

Pythium phragmiticola J. Nechwatal & R. Lebecka
語源…ヨシ属に生える
Nechwatal & Mendgen (2009) で雑種と同定されていた分離菌株の一部は本種であった。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Pythium phragmitis
同所的に分布する
ヨシを宿主とする
形態が全体的に酷似している
生長速度が類似している(15、20、25、35°Cでいずれも有意差検出されず)
β-チューブリンおよびCOX IIに基づく分子系統解析で近縁
本種より造卵器/卵胞子の平均サイズが僅かに小さい(統計学的有意差あり)
β-チューブリンおよびCOX IIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(それぞれ6塩基、3塩基の差異)
ITS領域の塩基配列が異なる(6塩基の差異)