(仮訳)アルゼンチンのラッカセイから分離されたアフラトキシン産生性のコウジカビ属2新種
Pildain, MB. et al., 2008. Two novel aflatoxin-producing Aspergillus species from Argentinean peanuts. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology. Available at: https://www.microbiologyresearch.org/content/journal/ijsem/10.1099/ijs.0.65123-0 [Accessed March 6, 2020] 【R3-07110】2020/3/6投稿

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3行まとめ

アルゼンチンにおいてラッカセイの種子や葉から6種のコウジカビ属Flavi節の種を分離した。
そのうち2種の菌を検討し、それぞれAspergillus arachidicolaA. minisclerotigenesとして新種記載した。
両種はアフラトキシンB1、B2、G1、G2のほか、アスペルギリン酸、コウジ酸、シクロピアゾン酸など複数のマイコトキシンを産生した。
Corrientes province, Argentina

(新種)

Aspergillus arachidicola Pildain, Frisvad & Samson
語源…ラッカセイ属に生息する
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【よく似た種との区別】
Aspergillus parasiticus
アルゼンチンに分布する
同じラッカセイを宿主とする
分生子の形状の範囲が重なる
分生子の装飾のサイズの範囲が重なる
アフラトキシンBおよびGを産生する
β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりハワイなどにおける分布が知られている
本種と異なりカイガラムシの一種などから分離される
本種と分生子柄の形状が異なる
本種と異なりクリソジンを産生しない
本種よりコロニーが暗緑色である
β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Córdoba Province, Argentina

(新種)

Aspergillus minisclerotigenes Vaamonde, Frisvad & Samson
語源…小菌核を生じる
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【よく似た種との区別】
Aspergillus flavus
アルゼンチンに分布する
同じラッカセイを宿主とする
小菌核を形成する
二次代謝産物としてアフラトキシンB1およびB2、シクロピアゾン酸、コウジ酸、アスペルギリン酸などを産生する
β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオランダ、ドイツなどにおける分布が知られている
本種と異なりヒトなどから分離される
本種と異なりアフラトキシンG1、駆虫剤、アフラバリン類、アフラトレム類およびアフラビニン類などを産生しない
β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus parvisclerotigenus
同じラッカセイを宿主とする
二次代謝産物としてアフラトキシンB1およびB2、シクロピアゾン酸、コウジ酸、アスペルギリン酸などを産生する
β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアルゼンチンではなくナイジェリアなどに分布する
本種と異なりオリザエクロリンを産生する
本種と異なり駆虫剤を産生しない
β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される