2022年9月1日 (仮訳)吉林省産子嚢菌類の多様性:ククルビタリア科の木質リター菌の新種 Su, W. et al., 2022. Diversity of Ascomycota in Jilin: Introducing Novel Woody Litter Taxa in Cucurbitariaceae. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/8/9/905 [Accessed September 1, 2022] 【R3-09836】2022/9/1投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国吉林省において木質リターを収集し、ククルビタリア科菌類を調査した。 Allocucurbitaria mori、Parafenestella changchunensis、P. ulmi、およびP. ulmicolaの4新種を記載した。 β-tub遺伝子を本科における種同定に最良のマーカーとした。 中国吉林省長春市吉林農業大学 (新種) Allocucurbitaria mori W.X. Su, Phukhams. & Y. Li 語源…クワ属の 【よく似た種との区別】 Allocucurbitaria botulispora 分生子形成様式が内出芽型 分生子形成細胞が単生する 分生子形成細胞が円筒形 分生子に隔壁を欠く ITS+nrLSU+rpb2+tef1-α+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種と異なりクワ属植物ではなくヒトなどから分離される 本種と異なり分生子の両端に顕著な油滴を含む ITS+nrLSU+rpb2+tef1-α+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Seltsamia galinsogisoli 中国に分布する 分生子形成様式が内出芽型 分生子形成細胞が単生する 分生子形成細胞が円筒形 分生子に隔壁を欠く ITS+nrLSU+rpb2+tef1-α+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりクワ属植物ではなく土壌から分離される 本種より分生子が長い ITS+nrLSU+rpb2+tef1-α+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国吉林省長春市吉林農業大学 (新種) Parafenestella changchunensis W. X. Su, Phukhams. & Y. Li 語源…長春産の 【よく似た種との区別】 Parafenestella pseudosalicis 同じヤナギ科植物に生じる 子嚢果が埋生する 子嚢果頂部が凹形 子嚢胞子の上部の幅がしばしば広い 分生子の末端が同色 分生子表面が平滑 ITS+nrLSU+rpb2+tef1-α+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくウクライナなどに分布する 本種と異なり分生子の隔壁が横4、縦2-3ではなく横2、縦2-4 本種と異なり無性世代が知られていない ITS+nrLSU+rpb2+tef1-α+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国吉林省長春市吉林農業大学 (新種) Parafenestella ulmi W.X. Su, Phukhams., & Y. Li 語源…ニレ属の 【よく似た種との区別】 Parafenestella ulmicola 中国に分布する 同じニレ属樹木に生じる 枯れ枝に生じる 子嚢果が半埋生 子嚢果が黒い 子嚢果が点状で凸形 ITS+nrLSU+rpb2+tef1-α+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢が短い 本種と異なり子嚢胞子が帯黄色~褐色ではなく成熟時暗褐色 本種と異なり子嚢胞子に未熟時刻み目を有し、成熟すると消失する 本種ほど子嚢胞子の隔壁部が狭窄しない 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が成熟時横4-8、縦1-3ではなく成熟時横5-8、縦1-2 本種と異なりPDA培地でのリバースが青黒色で縁部が黒緑色なのではなく灰褐色で縁部が白色 ITS+nrLSU+rpb2+tef1-α+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Parafenestella tetratrupha ITS+nrLSU+rpb2+tef1-α+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくイギリスなどに分布する 本種と異なりニレ属ではなくハンノキ属植物などに生じる 本種より子嚢胞子が長い 本種より子嚢胞子が暗色である 本種より子嚢胞子表面に見える縦隔壁の数が多い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が成熟時横4-8、縦1-3ではなく主隔壁1-3、横8-17、縦2-4である ITS+nrLSU+rpb2+tef1-α+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国吉林省長春市吉林農業大学 (新種) Parafenestella ulmicola W.X. Su, Phukhams., & Y. Li 語源…ニレ属に生息する 【よく似た種との区別】 Parafenestella ulmi 中国に分布する 同じニレ属樹木に生じる 枯れ枝に生じる 子嚢果が半埋生 子嚢果が黒い 子嚢果が点状で凸形 ITS+nrLSU+rpb2+tef1-α+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢が長い 本種と異なり子嚢胞子が成熟時暗褐色ではなく帯黄色~褐色 本種と異なり子嚢胞子に未熟時刻み目を有し、成熟すると消失するという特徴を欠く 本種より子嚢胞子の隔壁部が狭窄する 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が成熟時横5-8、縦1-2ではなく成熟時横4-8、縦1-3 本種と異なりPDA培地でのリバースが灰褐色で縁部が白色なのではなく青黒色で縁部が黒緑色 ITS+nrLSU+rpb2+tef1-α+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Parafenestella tetratrupha ITS+nrLSU+rpb2+tef1-α+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくイギリスなどに分布する 本種と異なりニレ属ではなくハンノキ属植物などに生じる 本種より子嚢胞子が長い 本種より子嚢胞子が暗色である 本種より子嚢胞子表面に見える縦隔壁の数が多い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が成熟時横5-8、縦1-2ではなく主隔壁1-3、横8-17、縦2-4である ITS+nrLSU+rpb2+tef1-α+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される