(仮訳)中国広東省産のタケ生息性Arthrinium属菌
Senanayake, IC. et al. 2020. Bambusicolous Arthrinium Species in Guangdong Province, China. Frontiers in Microbiology. Available at: https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fmicb.2020.602773/full [Accessed August 20, 2023] 【R3-10895】2023/8/20投稿

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3行まとめ

中国広東省においてタケに生息する菌類の調査を実施し、Arthrinium属の4種を同定した。
そのうち2種をA. acutiapicumA. pseudorasikravindraeとしてそれぞれ新種記載した。
他のA. bambusaeA. guizhouenseについても新規生息地から見出され、後者は広東省およびタケからの初報告となった。
中国広東省深圳市福田区筆架山公園

(新種)

Arthrinium acutiapicum Senan. & Cheew.
語源…尖った頂部の(分生子形成細胞の形状から)
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【よく似た種との区別】
Arthrinium rasikravindrae
アジアに分布する
タケに生息する
本種と異なり中国ではなくタイ、オランダなどに分布する
本種と異なりエンドファイトとしても知られている
本種と異なりセイシカズラ属植物に生じることがある
本種と異なり分生子柄が退化的でない
本種と異なり分生子形成細胞が淡褐色で頂部が無色という特徴を欠く
本種と異なり分生子が単型ではなく2型を有する
本種と異なり分生子が頂側生でない
Arthrinium pseudorasikravindrae
同所的に分布する(中国)
同じホウライチク属のタケに生息する
腐生性である
分生子形成細胞のサイズの範囲が重なる
分生子が単型
分生子のサイズの範囲が重なる
ITS+nrLSU+β-チューブリン+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりBambusa dolichocladaではなくB. multiplexに生じる
本種と異なり枯枝ではなく葉鞘に生じる
本種と異なり分生子柄が退化的でない
本種と異なり分生子形成細胞が淡褐色で頂部が無色なのではなく無色~帯オリーブ色
本種と異なり分生子形成細胞がアンプル形~円筒形で頂部が尖るのではなくアンプル形、円筒形、または樽形
本種と異なり分生子が褐色~暗褐色ではなく暗褐色
本種と異なり分生子が球形、類球形、卵形ではなく球形、レンズ形
本種と異なり分生子表面が平滑で赤道面に暗色の溝を有するのではなく微細な粗面で1-2つの同心円状の淡い輪をあらわす
ITS+nrLSU+β-チューブリン+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国広東省深圳市福田区筆架山公園

(新種)

Arthrinium pseudorasikravindrae Senan. & Cheew.
語源…偽のArthrinium rasikravindrae
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【よく似た種との区別】
Arthrinium chinense
中国に分布する
同じタケ類に生息する
腐生菌である
分生子が単型
ITS+nrLSU+β-チューブリン+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりホウライチク属ではなくFargesia属植物に生じる
本種と異なり葉鞘ではなく稈に生じる
本種と異なり分生子柄が退化的である
本種より分生子形成細胞が短い
本種と異なり分生子形成細胞が無色~帯オリーブ色ではなく無色~淡褐色
本種と異なり分生子形成細胞がアンプル形、円筒形、または樽形ではなく樽形~棍棒形または瓶形
本種より分生子が長い
本種と異なり分生子が暗褐色ではなく褐色~暗褐色
本種と異なり分生子が球形、レンズ形ではなく類球形~レンズ形
本種と異なり分生子表面が微細な粗面で1-2つの同心円状の淡い輪をあらわすのではなく平滑~微細な粗面で縦方向の発芽溝をあらわす
ITS+nrLSU+β-チューブリン+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Arthrinium paraphaeospermum
アジアに分布する
同じホウライチク属植物に生じる
腐生菌である
ITS+nrLSU+β-チューブリン+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する
本種と異なり葉鞘ではなく稈に生じる
本種と異なり分生子柄が退化的である
本種と異なり分生子形成細胞が無色~帯オリーブ色ではなく無色
本種より分生子形成細胞のサイズが大きい
本種と異なり分生子形成細胞が無色~帯オリーブ色ではなく無色
本種と異なり分生子形成細胞がアンプル形、円筒形、または樽形ではなく細長い円錐形~アンプル形
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり分生子が暗褐色ではなく褐色
本種と異なり分生子表面が微細な粗面で1-2つの同心円状の淡い輪をあらわすのではなく平滑~やや小粒状で淡い赤道面の溝をあらわす
ITS+nrLSU+β-チューブリン+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Arthrinium pseudorasikravindrae
同所的に分布する(中国)
同じホウライチク属のタケに生息する
腐生性である
分生子形成細胞のサイズの範囲が重なる
分生子が単型
分生子のサイズの範囲が重なる
ITS+nrLSU+β-チューブリン+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりBambusa multiplexではなくB. dolichocladaに生じる
本種と異なり葉鞘ではなく枯枝に生じる
本種と異なり分生子柄が退化的である
本種と異なり分生子形成細胞が無色~帯オリーブ色ではなく淡褐色で頂部が無色
本種と異なり分生子形成細胞がアンプル形、円筒形、または樽形ではなくアンプル形~円筒形で頂部が尖る
本種と異なり分生子が暗褐色ではなく褐色~暗褐色
本種と異なり分生子が球形、レンズ形ではなく球形、類球形、卵形
本種と異なり分生子表面が微細な粗面で1-2つの同心円状の淡い輪をあらわすのではなく平滑で赤道面に暗色の溝を有する
ITS+nrLSU+β-チューブリン+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Arthrinium bambusae M. Wang & L. Cai
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(広東省新産種)

Arthrinium guizhouense M. Wang & L. Cai
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