(仮訳)Asperosporus subterraneus:フロリダ州の苗生産地で見出された新属新種のシクエストレート菌
Karlsen-Ayala, E. et al. 2021. Asperosporus subterraneus, a new genus and species of sequestrate Agaricaceae found in Florida nursery production. Fungal Systematics and Evolution. Available at: https://www.ingentaconnect.com/content/wfbi/fuse/2021/00000008/00000001/art00009 [Accessed June 17, 2024] 【R3-11800】2024/6/17投稿

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3行まとめ

米国フロリダ州においてNephrolepis exaltataの鉢に発生した新属新種Asperosporus subterraneusとして記載した。
本種は子実体が触れたり切断したりすると速やかに桃赤色に変色し、不快臭があり、担子胞子が褐色で顕著な装飾を有することなどで特徴づけられた。
本種はBovistaCalvatiaLycoperdonといった他のハラタケ科のシクエストレート菌とは子実体が赤変すること、担子胞子が遥かに大きいことなどで異なっていた。
USA, Florida, Tropical Research and Education Center Plant Diagnostic Clinic, Homestead, Miami-Dade Co.

(新種)

Asperosporus subterraneus Karl.-Ayala, Gazis & M.E. Sm.
語源…(属名)星の胞子(担子胞子の形状から)/(種小名)地下の(子実体の位置から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Barcheria willisiana
形態的に類似している(混同のおそれがある)
シクエストレート菌である
子実体が傷つくと赤変する
子実体が無柄
子実体が脆い
グレバが閉じた小室状
担子胞子が球形
担子胞子が厚壁
担子胞子がデキストリノイドである
菌糸にクランプを欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくオーストラリアに分布する
本種と異なり外皮表面が鱗片状
本種と異なり担子器が乾燥しても崩れない
本種と異なり担子胞子表面が平滑
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chlorophyllum spp.
シクエストレート菌を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり担子胞子表面が典型的には平滑
本種と異なりコルメラを欠くのではなく有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cryptolepiota spp.
北米に分布する
シクエストレート菌である
子実体が類球形
子実体が無柄
子実体が乾燥時脆い
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が桃赤色に変色しない
本種と異なり子実体に新鮮時不快臭があるという特徴を欠く
本種と異なり担子器が乾燥時崩れるという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Neosecotium macrosporum
シクエストレート菌である
グレバが粉状
担子胞子に装飾を有する
本種と異なり外皮が厚い
本種と異なりコルメラを欠くのではなく有する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種より担子胞子が球形である
本種より担子胞子の装飾が扁平であり亀裂状をなす
Guyanagaster necrorhiza
顕著なグレバを有する
担子胞子に装飾を有する
担子胞子が厚壁
担子胞子が強デキストリノイドである
本種と異なりタマバリタケ科に含まれる
本種と異なり外皮表面が顕著な疣状
本種と異なり担子胞子が淡黄褐色で桃色を帯びる
本種と異なり担子胞子が球形
本種と異なり担子胞子表面が刺状
Octaviania spp.
子実体に変色性があることが多い
担子胞子が球形~類球形
担子胞子表面に装飾を有する
担子胞子がデキストリノイドである
本種と異なりイグチ目に含まれる
本種と異なり腐生菌である可能性が高いのではなく菌根菌である
本種と異なりグレバが成熟しても粉状にならない
本種より担子胞子のサイズが通常小さい
本種より担子胞子の装飾が明瞭である
Xerocomellus macmurphyi
グレバが粉状
担子胞子のサイズが類似している
担子胞子の装飾が類似している
担子胞子がデキストリノイドである
本種と異なりイグチ目に含まれる
本種と異なり腐生菌である可能性が高いのではなく菌根菌である