2014年9月8日 (仮訳)新組み合わせFomitiporia baccharidis、高標高のアンデス山脈の森林に産する知見に乏しい種およびその新熱帯産Fomitiporia属菌系統との類縁性 Amalfi, M., Robledo, G. & Decock, C., Fomitiporia baccharidis comb. nov., a little known species from high elevation Andean forests and its affinities within the neotropical Fomitiporia lineages. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-014-0995-x [Accessed September 8, 2014]. 【R3-01080】2014/09/08投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ アルゼンチン・アンデス山脈の高標高の森林で採集された菌をPhellinus baccharidisと同定し、さらに本種のタイプ標本を検討した。 タイプ標本の担子胞子が本種の従来の記載と異なり強いデキストリノイドを示すことを明らかにし、本種に対してFomitiporia baccharidisの新組み合わせを提唱した。 本種はF. tabaquilioと単系統群を形成し、両種はともにアンデス山脈の固有種と考えられた。 (新組み合わせ) Fomitiporia baccharidis Decock, Robledo & Amalfi 旧名:Phellinus baccharidis (Pat.) Pat.(基礎異名はPolyporus baccharidis Pat.) 【よく似た種との区別】 Fomitiporia tabaquilio 同所的に分布する(アルゼンチン北西部、アンデス山脈) 高標高の森林に生息する Polylepis属植物を宿主とする ITS+LSU+EF1-α+rpb2に基づく分子系統解析で近縁(単系統の”Andean” lineageを形成する) 本種より宿主範囲が狭く、Polylepis属に強い宿主特異性を有する 本種と異なり子実体がクッション形~偽傘状 本種と異なり肉が2層からなり細い帯黒色の線で隔てられるという特徴を欠く 本種と異なり密で均質な子実体形成菌糸層を形成する 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+LSU+EF1-α+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitiporia apiahyna 南米に分布する 形態的に類似している(本種がこの種に同定されたことがある) 担子胞子のサイズの範囲が同一である ITS+LSU+EF1-α+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり高標高ではなく低地の森林に生息する 本種より傘が暗色でほぼ黒色 本種と傘表面の溝線の形態が異なる 本種より子実体が硬く材質 本種と異なり傘に子実体の成熟度によって厚さが様々に変化する殻皮を有する 本種と異なり肉が2層からなるのではなく同質である ITS+LSU+EF1-α+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される