2023年11月1日 (仮訳)新種の岩石生息菌、Cladophialophora brunneolaのゲノムおよびトランスクリプトーム解析により岩石選好性適応が明らかになった Fu, R. et al. 2023. Genome and transcriptome reveal lithophilic adaptation of Cladophialophora brunneola, a new rock-inhabiting fungus. Mycology. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/21501203.2023.2256764 [Accessed November 1, 2023] 【R3-11114】2023/11/1投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国貴州省のカルスト地形で採集された岩石生息菌の一種を検討し、Cladophialophora brunneolaとして新種記載した。 本種の全ゲノムでは種特異的な遺伝子が多数見出され、非岩石生息菌に比べてCAZymesおよびBGCsが少なく、分子系統解析ではケートチリウム目の初期分岐系統に位置づけられた。 また、旱魃ストレス下におけるトランスクリプトーム解析ではメラニン合成経路、細胞壁生合成、脂質代謝に関連する遺伝子の発現レベル上昇が認められ、多様なストレスと過酷な環境に対する適応が明確に示された。 中国貴州省銅仁市梵浄山国家級自然保護区 (新種) Cladophialophora brunneola W. Sun, L. Su, M.C. Xiang & X.Z. Liu 語源…帯褐色の(分生子柄および分生子の色から) 【よく似た種との区別】 Cladophialophora humicola ITS+nrSSU+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子のサイズがずっと大きい 本種と異なり分生子が狭楕円形~類円筒形 本種と異なり分生子が厚壁でない ITS+nrSSU+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cladophialophora minutissima ITS+nrSSU+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子のサイズがずっと大きい 本種と異なり分生子が紡錘形~円筒形 本種と異なり分生子に截断状で厚いへそを有する ITS+nrSSU+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される