2015年2月12日 (仮訳)セミの幼虫の新規病原菌、Metacordyceps guniujiangensisおよびそのMetarhizium属アナモルフ Li, C. et al., 2010. Metacordyceps guniujiangensis and its Metarhizium anamorph: a new pathogen on cicada nymphs. Mycotaxon. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2010/00000111/00000001/art00031 [Accessed February 12, 2015]. 【R3-01551】2015/02/12投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国安徽省の古牛絳国家級自然保護区において未同定のセミに発生した昆虫病原菌を検討し、Metacordyceps guniujiangensisとして新種記載した。 また、本種の子嚢胞子から得られたアナモルフをMetarhizium aff. cylindrosporumと同定した。 アナモルフのITS領域の塩基配列をM. cylindrosporumと比較し、9.3% (35 bp) の差異を認めた。 中国安徽省池州市石台県古牛絳国家級自然保護区 (新種) Metacordyceps guniujiangensis C.R. Li, B. Huang, M.Z. Fan & Z.Z. Li 語源…古牛絳産の 【よく似た種との区別】 Cordyceps owariensis f. viridescens(アマミヤリノホセミタケ) セミの幼虫を宿主とする 子座の形態が類似している 子座が錐形で先端が尖る 子座の頂部が無毛 子嚢胞子に複数の隔壁を有する 子嚢胞子が分節しない 本種と異なり中国ではなく日本に分布する 本種と異なり2つの子座が基部で合流するのではなく単生する 本種と異なり子座が暗緑色ではなく帯灰緑色~暗い草色 本種と異なり子座の頂部が黄色ではなく白色 本種と異なり子座が分枝しないか3-4回分枝する 本種より子嚢殻のサイズが小さい 本種より子嚢が短い 本種より子嚢の幅が広い 本種より子嚢の帽部の直径が大きい 本種と異なりアナモルフがMetarhizium aff. cylindrosporumではなくNomuraea owariensis Cordyceps brittlebankisoides 中国に分布する 子嚢の帽部の直径が類似している 本種と異なり安徽省ではなく四川省に分布する 本種と異なりセミではなくコガネムシ科昆虫を宿主とする 本種と異なり子座が暗緑色ではなく淡緑色 本種と異なり子座の稔性部位が尖るのではなく末端が先細りになる 本種より子嚢殻のサイズが小さい 本種と異なり子嚢殻が子座から斜上するのではなく垂直に埋生する 本種より子嚢のサイズが小さい 本種より子嚢胞子が短い 本種と異なりアナモルフがMetarhizium aff. cylindrosporumではなくM. anisopliae var. majus Metarhizium cylindrosporum 中国に分布する セミの幼虫を宿主とする 分生子に2型を有する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国のみではなく日本にも分布する 本種と異なり分生子塊が淡黄緑色~淡青色ではなく淡緑色~暗緑色、帯灰緑色、オリーブ緑色など 本種より分生子のサイズが大小ともに小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(9.3%、35塩基の差異) 本種と異なりテレオモルフが知られていない Metarhizium viridulum 中国に分布する セミの幼虫を宿主とする 分生子に2型を有する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子塊が淡黄緑色~淡青色ではなく帯灰緑色など 本種より分生子の幅が大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(8.2%、31塩基の差異) 本種と異なりテレオモルフが知られていない