2015年2月7日 (仮訳)形態および分子に基づく新種Periconia pseudobyssoidesおよび近縁のP. byssoidesの特徴づけ Markovskaja, S. & Kačergius, A., 2014. Morphological and molecular characterisation of Periconia pseudobyssoides sp. nov. and closely related P. byssoides. Mycological progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-013-0914-6 [Accessed February 6, 2015]. 【R3-01535】2015/02/07投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ リトアニアにおいてHeracleum sosnowskyiの枯茎に発生した菌を検討し、Periconia pseudobyssoidesとして新種記載した。 本種はコロニーが褐色小疣状で、多数回貫生伸長し、頂端細胞が膨大する帯赤褐色の分生子柄を形成することなどで特徴づけられた。 また、本種に近縁なP. byssoidesを再検討し、形態形質と培養性状を詳細に記載するとともにITS領域の塩基配列を決定した。 Lithuania, Vilnius (新種) Periconia pseudobyssoides S. Markovskaja & A. Kačergius 語源…偽のPericonia byssoides 【よく似た種との区別】 Periconia byssoides リトアニアに分布する 陸生菌である 腐生菌である ハナウド属のHeracleum sosnowskyiを宿主とする 形態的に類似している 分化分生子柄を有する 分生子柄が長い 分生子柄が褐色 分生子柄が分枝しない 分生子頭が褐色~暗褐色 分生子が球形 分生子表面が小疣状 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(配列類似度99%) 本種と異なり分生子柄が帯赤褐色ではなくほぼ無色~淡褐色 本種と異なり分生子柄の頂端が膨大しない 本種と異なり分生子柄頂部に小疣状装飾を伴うのではなく通常平滑 本種と異なり分生子柄が多数回伸長するという特徴を欠く 本種と異なり分生子柄の頂端細胞に小枝を有する 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり分生子が黄金褐色~帯赤褐色ではなく淡褐色~褐色 本種と異なり分生子の小疣状装飾が不規則に連結し裂片状あるいは星状の狭いとさか状突起をなすのではなくより扁平で不規則な疣をなす 本種と培養性状が異なる Periconia cookei 陸生菌である 腐生菌である セリ科植物を宿主とする 分化分生子柄を有する 分生子柄が長い 分生子柄が褐色 分生子柄の頂部が膨大する 分生子柄が分枝しない 分生子頭が褐色~暗褐色 分生子が球形 分生子表面が小疣状 本種と異なり分生子柄に頂端細胞を欠く 本種と異なり分生子が黄金褐色~帯赤褐色ではなく褐色~暗褐色 本種と異なり分生子の小疣状装飾が不規則に連結し裂片状あるいは星状の狭いとさか状突起をなすのではなくより規則的で融合して疣をなすことがない Periconia shyamala 陸生菌である 分化分生子柄を有する 分生子柄の分生子頭直下の頂部に小疣状装飾を有する 分生子のサイズの範囲が重なる 分生子が球形 分生子表面が小疣状 本種と異なり腐生菌ではなく寄生菌または腐生菌である 本種と異なり分生子柄が帯赤褐色ではなく褐色~暗褐色 本種と異なり分生子柄の頂端細胞に小枝を有する 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子が黄金褐色~帯赤褐色ではなく褐色~暗褐色 Periconia typhicola 陸生菌である 腐生菌である 分化分生子柄を有する 分生子のサイズの範囲が重なる 分生子が球形 分生子表面が小疣状 本種と異なり分生子柄が分生子頭内部で分枝する 本種と異なり分生子が黄金褐色~帯赤褐色ではなく淡褐色~褐色 Periconia prolifica 腐生菌である 分生子柄に伸長部を有する 本種と異なり陸生菌ではなく海生菌である 本種と異なり分生子柄が分化分生子柄ではなく未分化分生子柄~半分化分生子柄である 本種と分生子形成様式がかなり異なる(分生子鎖が求頂性ではなく求基性) 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり分生子が球形ではなく類球形 本種と異なり分生子表面が小疣状ではなく平滑 本種と異なり分生子が黄金褐色~帯赤褐色ではなくほぼ無色~淡褐色 本種と異なりHalosphaeria属テレオモルフを有する 本種と分子系統が顕著に異なる Periconia atropurpurea 分生子柄が帯赤褐色 分生子形成細胞が帯赤褐色 分生子が帯赤褐色 本種と様々な形態形質が異なる Periconia saraswatipurensis 分生子柄が帯赤褐色 分生子形成細胞が帯赤褐色 分生子が帯赤褐色 本種と様々な形態形質が異なる Periconia flabelliformis 分生子柄が帯赤褐色 分生子形成細胞が帯赤褐色 分生子が帯赤褐色 本種と様々な形態形質が異なる (その他掲載種) Periconia byssoides Pers. 【よく似た種との区別】 Periconia pseudobyssoides リトアニアに分布する 陸生菌である 腐生菌である ハナウド属のHeracleum sosnowskyiを宿主とする 形態的に類似している 分化分生子柄を有する 分生子柄が長い 分生子柄が褐色 分生子柄が分枝しない 分生子頭が褐色~暗褐色 分生子が球形 分生子表面が小疣状 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(配列類似度99%) 本種と異なり分生子柄がほぼ無色~淡褐色ではなく帯赤褐色 本種と異なり分生子柄の頂端が膨大する 本種と異なり分生子柄頂部が通常平滑ではなく小疣状装飾を伴う 本種と異なり分生子柄が多数回伸長する 本種と異なり分生子柄の頂端細胞に小枝を欠く 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子が淡褐色~褐色ではなく黄金褐色~帯赤褐色 本種と異なり分生子の小疣状装飾が扁平で不規則な疣をなすのではなく不規則に連結し裂片状あるいは星状の狭いとさか状突起をなす 本種と培養性状が異なる Periconia cookei 陸生菌である 腐生菌である セリ科植物を宿主とする 分化分生子柄を有する 分生子柄が長い 分生子が球形 分生子表面が小疣状 本種と異なり分生子柄に頂端細胞を欠く 本種と異なり分生子柄の頂部が膨大する 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子が淡褐色~褐色ではなく褐色~暗褐色 Periconia shyamala 陸生菌である 分化分生子柄を有する 分生子柄に小枝を伴う細長い頂端細胞を有する 分生子柄の頂端細胞の隔壁周囲に短い小枝を有することがある 分生子が球形 分生子表面が小疣状 本種と異なり腐生菌ではなく寄生菌または腐生菌である 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子が淡褐色~褐色ではなく褐色~暗褐色 Periconia typhicola 陸生菌である 腐生菌である 分化分生子柄を有する 分生子のサイズの範囲が重なる 分生子が球形 分生子が淡褐色~褐色 分生子表面が小疣状 本種と異なり分生子柄が分生子頭内部で分枝する Periconia prolifica 腐生菌である 分生子のサイズの範囲が重なる 本種と異なり陸生菌ではなく海生菌である 本種と異なり分生子柄が分化分生子柄ではなく未分化分生子柄~半分化分生子柄である 本種と分生子形成様式がかなり異なる(分生子鎖が求頂性ではなく求基性) 本種と異なり分生子が球形ではなく類球形 本種と異なり分生子表面が小疣状ではなく平滑 本種と異なり分生子が淡褐色~褐色ではなくほぼ無色~淡褐色 本種と異なりHalosphaeria属テレオモルフを有する 本種と分子系統が顕著に異なる (その他の分類学的措置および知見) 分生子形成様式および分子データの差異と二重命名法の廃止に伴い、Periconia prolificaを本属から除外し、Okeanomyces属に移すべきだとした。