2023年1月31日 (仮訳)オーストラリア東部産の新規および興味深い岩上生Opegrapha属地衣 McCarthy, PM. 2022. New and interesting saxicolous species of Opegrapha (Ascomycota, Opegraphaceae) from eastern Australia. Australasian Lichenology. Available at: https://www.anbg.gov.au/abrs/lichenlist/Australasian_Lichenology.html [Accessed January 31, 2023] 【R3-10291】2023/1/31投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ オーストラリアからOpegrapha australis、O. howeana、およびO. orariaの3新種を記載した。 O. australisおよびO. orariaは同所的に分布し、海岸の珪質岩上に発生し、地衣体が不明瞭で薄い点などが共通していたが、子嚢胞子の形態が互いに異なっていた。 O. howeanaはロード・ハウ島の亜熱帯林に生じ、地衣体が薄く帯緑灰色で、子嚢胞子が主に7隔壁であった。 Australia, New South Wales, South Coast, Pooles Beach, 3 km S of Mystery Bay (新種) Opegrapha australis P.M.McCarthy 語源…南の(全世界およびオーストラリアにおける南方に分布することから) 【よく似た種との区別】 Opegrapha oraria 同所的に分布する(オーストラリア) 珪質岩に生じる 地衣体が不明瞭である 地衣体が薄い 地衣体がかなり淡色 地衣体がしばしば平らに広がる リレラが比較的幅狭く短い リレラが黒色 リレラが固着する 果殻が基部で閉じる 子実層の丈がかなり低い 子実層に油滴が散在しない 子嚢がVaria型 子嚢が円筒状棍棒形~円筒形 本種より子嚢胞子の幅が広い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(3-)5ではなく3(-4) Opegrapha cesareensis 珪質岩に生じる 本種と異なりオーストラリアではなく北西ヨーロッパおよび南欧などに分布する 本種と異なり地衣体が顕著な淡紫色を帯びる 本種と異なり地衣体がしばしばモザイク状をなす 本種と異なり地衣体が平滑である 本種と異なり子器盤が永存的にスリット状である 本種より子実層の丈が高い 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(3-)5ではなく4–5(–7) Australia, New South Wales, Lord Howe Island, Max Nicholls Track (新種) Opegrapha howeana P.M.McCarthy 語源…(ロード・)ハウ(島)の 【よく似た種との区別】 Alyxoria mougeotii 子嚢胞子のサイズが類似している 子嚢胞子の中位細胞が膨大する 子嚢胞子の隔壁が類似している 本種と異なりオーストラリアではなくヨーロッパおよび北米などに分布する 本種と異なり主に石灰岩に生じる 本種と異なりリレラの末端が尖る 本種と異なり子器盤が広く露出する Opegrapha diaphoriza オーストラリアに分布する 地衣体の形態が一見類似している 子器の形態が一見類似している 本種と異なり子実層に小粒が散在する 本種より子嚢胞子が短い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(5–)7ではなく(3-)5 Australia, Victoria, East Gippsland, Cape Conran Coastal Park, Banksia Bluff Camp (新種) Opegrapha oraria P.M.McCarthy 語源…海岸の 【よく似た種との区別】 Opegrapha australis 同所的に分布する(オーストラリア) 珪質岩に生じる 地衣体が不明瞭である 地衣体が薄い 地衣体がかなり淡色 地衣体がしばしば平らに広がる リレラが比較的幅狭く短い リレラが黒色 リレラが固着する 果殻が基部で閉じる 子実層の丈がかなり低い 子実層に油滴が散在しない 子嚢がVaria型 子嚢が円筒状棍棒形~円筒形 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が3(-4)ではなく(3-)5 Arthonia calcarea 本種と異なりオーストラリアではなく北半球などに分布する 本種と異なりほぼ常に石灰岩に生じる 本種と異なり子嚢がArthonia型である 本種と異なり子嚢が類球形~広棍棒形 本種と異なり子実上層がK+帯緑色 本種と異なり子嚢胞子が棍棒形 本種と異なり果殻がK+帯緑色 本種より粉子の幅が広い Alyxoria culmigena オーストラリアに分布する 岩上生のことがある 肉眼的形態が類似している 顕微鏡的形態が類似している 本種と異なり主に樹皮上および材上生である 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子が成熟後しばしば帯赤褐色になる (オーストラリア本土新産種) Opegrapha diaphoriza Nyl. 【よく似た種との区別】 Opegrapha australis オーストラリアに分布する 地衣体の形態が一見類似している 子器の形態が一見類似している 本種と異なり子実層に小粒が散在するという特徴を欠く 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(3-)5ではなく(5–)7 (ビクトリア州東部、ニューサウスウェールズ州南部新産種) Opegrapha spodopolia Nyl.