2019年12月24日 (仮訳)Moristroma属の新種および属の系統的位置 Nordén, B., Sunhede, S. & Larsson, E. 2005. New species of Moristroma (Ascomycetes) and phylogenetic position of the genus. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-006-0137-1 [Accessed December 24, 2019] 【R3-06890】2019/12/24投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ スウェーデン、デンマーク、リトアニアの温帯落葉樹林などにおいてコナラ属の心材に生じた菌を検討し、Moristroma quercinumとして新種記載した。 また、鳥取県大山においてミズナラに生じた菌を検討し、M. japonicumとして新種記載した。 両種は分生子殻の形状や子嚢子座、子嚢、子嚢胞子、分生子のサイズなどが僅かに異なり、系統的にも区別された。 Sweden, Västergötland prov: Östad par., Östad Säteri, Djurgården (新種) Moristroma quercinum Nordén 語源…コナラ属の 【よく似た種との区別】 Moristroma japonicum 同じコナラ属植物を宿主とする 心材に生息する 形態的に類似している(僅かな差異しか認めない) ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりスウェーデン、デンマーク、リトアニアではなく日本に分布する 本種より子嚢子座の平均サイズが大きい 本種と異なり分生子殻に顕著な嘴を有するという特徴を欠く 本種より子嚢の平均長が長い 本種より子嚢の幅が僅かに狭い 本種より子嚢胞子の平均長が長い 本種より子嚢胞子の幅が僅かに狭い 本種より分生子の平均サイズが僅かに小さい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Moristroma polysporum 本種と異なりスウェーデン、デンマーク、リトアニアではなくアルゼンチンなどに分布する 本種と異なりコナラ属ではなくユーカリ属植物などを宿主とする 本種より子嚢子座のサイズが小さい 本種より小房のサイズが小さい 本種と異なり分生子殻を豊富に形成するという特徴を欠く 本種より子嚢のサイズが小さい 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 鳥取県大山 (新種) Moristroma japonicum Nordén 語源…日本の 【よく似た種との区別】 Moristroma quercinum 同じコナラ属植物を宿主とする 心材に生息する 形態的に類似している(僅かな差異しか認めない) ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり日本ではなくスウェーデン、デンマーク、リトアニアに分布する 本種より子嚢子座の平均サイズが小さい 本種と異なり分生子殻に顕著な嘴を有する 本種より子嚢の平均長が短い 本種より子嚢の幅が僅かに広い 本種より子嚢胞子の平均長が短い 本種より子嚢胞子の幅が僅かに広い 本種より分生子の平均サイズが僅かに大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Moristroma polysporum 本種と異なりスウェーデン、デンマーク、リトアニアではなくアルゼンチンなどに分布する 本種と異なりコナラ属ではなくユーカリ属植物などを宿主とする 本種より子嚢子座のサイズが小さい 本種より小房のサイズが小さい 本種と異なり分生子殻を豊富に形成するという特徴を欠く 本種より子嚢のサイズが小さい 本種より子嚢胞子のサイズが大きい