2017年6月4日 (仮訳)オーストラリア南部産石灰生シブゴケ属地衣の観察 Kantvilasa, G. & van den Boom, PPG. 2015. Observations on some calcicolous species of Lecania A.Massal. (lichenised Ascomycetes: Ramalinaceae) in southern Australia. Journal of the Adelaide Botanic Gardens. Available at: https://data.environment.sa.gov.au/Content/Publications/JABG29P015_Kantvilas.pdf [Accessed June 4, 2017]. 【R3-04086】2017/06/04投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ オーストラリア南部において石灰質基質に生じた4種のシブゴケ属地衣を検討した。 そのうちカンガルー島およびフリンダース島で採集されたLecania maritimaを新種記載し、新組み合わせLecania polycarpaを提唱した。 また、L. inundataをタスマニア州およびビクトリア州新産種、L. turicensisをタスマニア州新産種としてそれぞれ報告した。 South Australia, Kangaroo Island, near Pelican Lagoon, summit of hill above the Tiger Simpson memorial (新種) Lecania maritima Kantvilas & van den Boom 語源…海の 【よく似た種との区別】 Lecania polycarpa オーストラリアに分布する 生息環境がいくぶん同一(石灰質基質) 岩内生地衣である 地衣体の形態が不明瞭 子器がビアトラ型 子器縁部の厚さの範囲が重なる 子器縁部が黒色 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子の隔壁数が(0-)1 粉子のサイズの範囲が重なる 本種より子器の最大直径が短い 本種と異なり粉霜が黒色ではなく褐黒色~黒色 本種と異なり子器盤に粉霜を伴うのではなくほとんど粉霜を伴わない 本種と異なり子器縁部に粉霜を伴うのではなくほとんど粉霜を伴わない 本種と異なり果殻が発達後期まで永続するのではなく初期に消失する 本種と異なり果殻が子器盤と同色(黒色)で不透明なのではなく内部が無色または薄くしか着色せず透明 本種より粉子が短い Lecania turicensis オーストラリアに分布する 石灰質基質に生じる 子器縁部に粉霜を伴う 果殻が永続的 子嚢胞子の隔壁数が(0-)1 本種と異なりほとんどの大陸および地域に広範に分布するのではなくオーストラリアのみに分布する 本種と異なり地衣体が岩内生ではなく小粒状~小区画状 本種と異なり子器がビアトラ型ではなくレカノラ型 本種より子器の最大直径が大きい 本種と異なり子器盤が黒色ではなく赤褐色~暗褐色 本種と異なり子器縁部が永続的ではなく永続的または消失する 本種より子器縁部が厚い 本種と異なり子器縁部が黒色ではなく灰褐色 本種と異なり子器縁部が明瞭に”thalline”である 本種より子嚢胞子がの最大長が長い 本種と異なり子器縁部に共生藻の細胞を欠くのではなくそれが詰まっている (タスマニア州、ビクトリア州新産種) Lecania inundata (Hepp ex Körb.) M. Mayrhofer 【よく似た種との区別】 Lecania erysibe 形態的に類似している(生長が乏しい時に互いに識別困難) 本種と異なり地衣体にブラスティディアを有する Lecania rabenhorstii 形態的に類似している(生長が乏しい時に互いに識別困難) 本種と異なり地衣体の小区画表面が平滑 (新組み合わせ) Lecania polycarpa (Müll. Arg.) Kantvilas & van den Boom 旧名:Patellaria polycarpa Müll.Arg. 【よく似た種との区別】 Lecania maritima オーストラリアに分布する 生息環境がいくぶん同一(石灰質基質) 岩内生地衣である 地衣体の形態が不明瞭 子器がビアトラ型 子器縁部の厚さの範囲が重なる 子器縁部が黒色 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子の隔壁数が(0-)1 粉子のサイズの範囲が重なる 本種より子器の最大直径が長い 本種と異なり粉霜が褐黒色~黒色ではなく黒色 本種と異なり子器盤にほとんど粉霜を伴わないのではなく粉霜を伴う 本種と異なり子器縁部にほとんど粉霜を伴わないのではなく粉霜を伴う 本種と異なり果殻が初期に消失するのではなく発達後期まで永続する 本種と異なり果殻が内部が無色または薄くしか着色せず透明なのではなく子器盤と同色(黒色)で不透明 本種より粉子が長い Lecania sylvestris オーストラリアに分布する 本種より子器盤が淡色の橙色~暗褐色 本種と異なり子器縁部の基部に共生藻細胞を含む (タスマニア州新産種) Lecania turicensis (Hepp) Müll. Arg. 【よく似た種との区別】 Lecania maritima オーストラリアに分布する 石灰質基質に生じる 子器縁部に粉霜を伴う 果殻が永続的 子嚢胞子の隔壁数が(0-)1 本種と異なりオーストラリアのみではなくほとんどの大陸および地域に広範に分布する 本種と異なり地衣体が小粒状~小区画状ではなく岩内生 本種と異なり子器がレカノラ型ではなくビアトラ型 本種より子器の最大直径が小さい 本種と異なり子器盤が赤褐色~暗褐色ではなく黒色 本種と異なり子器縁部が永続的または消失するのではなく永続的 本種より子器縁部が薄い 本種と異なり子器縁部が灰褐色ではなく黒色 本種と異なり子器縁部が明瞭に”thalline”という特徴を欠く 本種より子嚢胞子がの最大長が短い 本種と異なり子器縁部に共生藻が詰まっているのではなくそれを欠く