2015年9月6日 (仮訳)マユハキタケ科と系統的に類縁性を有し、イヌに感染を引き起こすアナモルフ菌の新属Phialosimplex Sigler, L. et al., 2010. Phialosimplex, a new anamorphic genus associated with infections in dogs and having phylogenetic affinity to the Trichocomaceae. Medical Mycology. … Available at: http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.3109/13693780903225805 [Accessed September 6, 2015]. 【R3-02170】2015/09/06投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ イヌおよびヒト由来のSagenomella chlamydospora類似の臨床分離株を検討し、新属新種Phialosimplex caninusとして記載した。 分子系統解析の結果、本属はマユハキタケ科クレードに含まれ、Sagenomella属とは明瞭に異なる系統を形成した。 また、Sagenomella chlamydosporaおよびS. sclerotialisを新属に移した。 USA (新種) Phialosimplex caninus Sigler, D.A. Sutton, Gibas, Summerbell & Iwen 語源…イヌの 【よく似た種との区別】 Phialosimplex chlamydosporus イヌから分離される 宿主に感染症を起こす可能性がある 分生子頭を形成する 菌核を形成しない 35°Cで生育可能 シクロヘキシミド耐性を有する ITSおよびnrSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国ではなくスペインに分布する 本種と異なり分生子が類球形ではなく卵形~洋梨形 本種と異なり厚壁胞子を形成する 本種と異なり培養下で水溶性色素(黄色)を産生しない ITSおよびnrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Phialosimplex sclerotialis 厚壁胞子を欠く 35°Cで生育可能 nrSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国ではなくフランスに分布する 本種と異なり飼料用の草から分離される 本種より分生子が長い 本種より分生子の幅が狭い 本種と異なり分生子が類球形ではなく基部が截断状の卵状 本種と異なり菌核を形成する nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Monocillium indicum 本種と異なり土壌菌として知られている 本種と異なりフィアライドが中ほど近くで膨大し、波状の頂部に向かって先細りになる 本種と異なりフィアライドの下部に屈折性を有する 本種と異なりフィアライドが明瞭な厚壁 本種と異なり菌核を形成する 本種と系統的に異なる(マユハキタケ科ではなくボタンタケ科菌類に近縁) (新組み合わせ) Phialosimplex chlamydosporus (Gene & Guarro) Sigler 旧名:Sagenomella chlamydospora Gene & Guarro 【よく似た種との区別】 Phialosimplex caninus イヌから分離される 宿主に感染症を起こす可能性がある 分生子頭を形成する 菌核を形成しない 35°Cで生育可能 シクロヘキシミド耐性を有する ITSおよびnrSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりスペインではなく米国に分布する 本種と異なり分生子が卵形~洋梨形ではなく類球形 本種と異なり厚壁胞子を形成しない 本種と異なり培養下で水溶性色素(黄色)を産生する ITSおよびnrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Phialosimplex sclerotialis 35°Cで生育可能 nrSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり分生子が卵形~洋梨形ではなく基部が截断状の卵状 本種と異なり厚壁胞子を欠く 本種と異なり菌核を形成する nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Phialosimplex sclerotialis (W. Gams & Breton) Sigler 旧名:Sagenomella sclerotialis W. Gams & Breton 【よく似た種との区別】 Phialosimplex caninus 厚壁胞子を欠く 35°Cで生育可能 nrSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりフランスではなく米国に分布する 本種と異なり飼料用の草から分離されるという特徴を欠く 本種より分生子が短い 本種より分生子の幅が広い 本種と異なり分生子が基部が截断状の卵状ではなく類球形 本種と異なり菌核を欠く nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Phialosimplex chlamydosporus 35°Cで生育可能 nrSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子が基部が截断状の卵状ではなく卵形~洋梨形 本種と異なり厚壁胞子を形成する 本種と異なり菌核を欠く nrSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される