2017年5月3日 (仮訳)複数遺伝子の分子系統解析に基づき明らかになった新種、Pythium recalcitrans Moralejo, E. et al., 2008. Pythium recalcitrans sp. nov. revealed by multigene phylogenetic analysis. Mycologia. Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18592905 [Accessed May 2, 2017]. 【R3-03988】2017/05/03投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 南アフリカにおいてブドウ、マジョルカ島においてテンサイの根からそれぞれ分離された卵菌の一種を検討し、Pythium recalcitransとして新種記載した。 ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析により系統的位置を確かめた。 本種は培養下で遊走子嚢を形成せず、形態的にほとんど同属他種と識別不能であったが、造精器および卵胞子の形成が誘導された。 Spain, Mallorca, Sa Pobla (新種) Pythium recalcitrans L. Belbahri & E. Moralejo 語源…強情な(いくつかの処理を行わないと遊走子嚢および造卵器を形成しないことから) 【よく似た種との区別】 Pythium macrosporum ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で近縁(ITSで同じクレードF、ITS+β-チューブリン+coxIIで同じクレード2に含まれる) 本種と異なり造精器の柄が通常ねじれる 本種より卵胞子が厚壁 ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium intermedium ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で近縁(ITSで同じクレードF、ITS+β-チューブリン+coxIIで同じクレード2に含まれる) 本種と異なり末端に脱落性の鎖状菌糸膨大部を形成する 本種と異なり種内、種間交配で稔性を示さずホモタリックにしか見えないのではなくヘテロタリックであることが知られている ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium sylvaticum 培養性状が類似している 無性生殖の構造が類似している ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で近縁(ITSで同じクレードF、ITS+β-チューブリン+coxIIで同じクレード2に含まれる) 本種より卵胞子が厚壁 本種と異なり卵胞子が充満性または非充満性という特徴を欠く 本種と異なり種内、種間交配で稔性を示さずホモタリックにしか見えないのではなくヘテロタリックであることが知られている ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium paroecandrum 本種と異なり造精器が無柄のことがある 本種と異なり造卵器が鎖生する Pythium spinosum ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で近縁(ITSで同じクレードF、ITS+β-チューブリン+coxIIで同じクレード2に含まれる) 本種と異なり造卵器表面が平滑でない ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium irregulare ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で近縁(ITSで同じクレードF、ITS+β-チューブリン+coxIIで同じクレード2に含まれる) 本種と異なり造卵器表面が平滑でない ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium cylindrosporum ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードFに含まれる) 本種と異なり造卵器表面が平滑でない ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium mamillatum ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で近縁(ITSで同じクレードF、ITS+β-チューブリン+coxIIで同じクレード2に含まれる) 本種と異なり造卵器表面が平滑でない ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium kunmingense ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードFに含まれる) 本種と異なり造卵器表面が平滑でない ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium attrantheridium ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードFに含まれる) 本種と異なり末端に脱落性の鎖状菌糸膨大部を形成する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium ultimum ITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で近縁(同じクレード2に含まれる) 本種と異なり雌雄同菌糸性の短い造精器を有する 本種より造卵器のサイズが小さい 本種より卵胞子が厚壁 ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITSでクレードFではなくクレードIに含まれる) Pythium debaryanum ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードFに含まれる) ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pythium splendens ITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で近縁(同じクレード2に含まれる) 本種と異なり遊走子嚢がほとんどの場合末端生である 本種より遊走子嚢のサイズが大きい 本種と異なり種内、種間交配で稔性を示さずホモタリックにしか見えないのではなくヘテロタリックであることが知られている ITSおよびITS+β-チューブリン+coxIIに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITSでクレードFではなくクレードIに含まれる)