(仮訳)インド、ヒマラヤ東部産の新種、Russula darjeelingensis
Paloi, S., Das, K. & Acharya, K. 2018. Russula darjeelingensis, a new species from Eastern Himalaya, India. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.358.1.6 [Accessed June 30, 2024] 【R3-11839】2024/6/30投稿

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3行まとめ

インド、西ベンガル州の森林で採集された菌を検討し、Russula darjeelingensisとして新種記載した。
本種は傘が小型で白色、柄が細長く、胞子紋が白色、担子胞子にアミロイドの”suprahilar spot”を有すること、傘シスチジアに結晶を伴うことなどで特徴づけられた。
本種は分子系統解析でParaintegrinae亜節クレードに含まれ、形態的にも同亜節の特徴に一致した。
India, West Bengal, Darjeeling district, near Love Road

(新種)

Russula darjeelingensis S. Paloi, K. Acharya & K. Das
語源…ダージリン産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Russula indoalba
インドに分布する
形態的に類似している(野外で容易に混同されうる)
子実体が白色
本種より傘のサイズが大きい
本種より柄が短い
本種と異なり胞子紋が白色ではなく帯黄クリーム色
本種と異なり傘上表皮が直立~やや直立した3-6列の細胞鎖からなり、次端細胞が膨大し、末端細胞が錐形
Russula kanadii
インドに分布する
形態的に類似している(野外で容易に混同されうる)
子実体が白色
本種と異なりコナラ属ではなくサラノキ属樹下に生じる
本種より柄が短い
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子の”suprahilar spot”がアミロイドではなく非アミロイドである
本種と異なり菌糸に結晶を伴わない
Russula natarajanii
インドに分布する
形態的に類似している(野外で容易に混同されうる)
子実体が白色
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり襞が上生する
本種と異なり柄肉が中実~や詰まっているか小室状
本種と異なり胞子紋が白色ではなく帯黄色
本種と異なり担子胞子が類球形~広楕円形
本種と担子胞子の装飾の丈が異なる
本種と異なり縁シスチジアを欠く
Russula netrabaricus
インドに分布する
形態的に類似している(野外で容易に混同されうる)
子実体が白色
本種より担子胞子のサイズが顕著に大きい
本種と異なり傘表皮の末端細胞が錐形
Russula velenovskyi(フジアカネハツ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくヨーロッパなどに分布する
本種より子実体ががっしりとしている
本種と異なり傘がサフラン色~黄色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula integriformis
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくヨーロッパ、ロシアなどに分布する
本種と異なりコナラ属ではなく針葉樹と関係を持つ
本種と異なり傘が帯赤褐色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Russula paludosa(ハクサンアカネハツ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくヨーロッパ、日本などに分布する
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり傘が明赤色~血赤色で触れると灰色になる
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される