2017年8月13日 (仮訳)中国産のミドリゴケ属地衣2新種 Zhang, T. et al., 2017. Two new species of Endocarpon (Verrucariaceae, Ascomycota) from China. Scientific Reports. Available at: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5543127/ [Accessed August 13, 2017]. 【R3-04296】2017/08/13投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国、寧夏回族自治区のトングリ砂漠で採集された2種の地衣を検討し、それぞれEndocarpon deserticola、E. unifoliatumとして新種記載した。 前者は地衣体が小鱗片状で被子器を豊富に形成し、後者は地衣体が単一で凹み、浅裂することなどで特徴づけられた。 分子系統解析においてアデニル酸キナーゼ (ADK) およびユビキチン結合酵素H (UCEH) を初めて用い、それらが新規マーカーとして有用であることを示した。 中国寧夏回族自治区中衛市沙坡頭北試験区 (新種) Endocarpon deserticola T. Zhang, X. L. Wei & J. C. Wei 語源…砂漠に生息する 【よく似た種との区別】 Endocarpon helmsianum 中国に分布する 砂漠に生息する 被子器を豊富に形成する 本種と異なり中国ではなくオーストラリアなどに分布する 本種より小鱗片の幅が広い 本種より地衣体が連続的あるいは重なり合う 本種より子嚢胞子のサイズがずっと大きい 中国寧夏回族自治区中衛市沙坡頭北試験区 (新種) Endocarpon unifoliatum T. Zhang, X. L. Wei & J. C. Wei 語源…1つの葉(地衣体)の 【よく似た種との区別】 Endocarpon pusillum(ミドリゴケ) ITS+アデニル酸キナーゼ (ADK) +ユビキチン結合酵素H (UCEH) に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり地衣体が凹形ではなく扁平 本種と異なり地衣体が縁部で反り返るのではなく完全に固着する 本種と異なり小鱗片が密に凝集しほぼ分離不能 ITS+アデニル酸キナーゼ (ADK) +ユビキチン結合酵素H (UCEH) に基づく分子系統解析で明瞭に区別される