2021年6月25日 (仮訳)中国熱帯域産のDracaena cambodianaに生じたタバコウロコタケ科2新種 Du, P. et al., 2021. Two new species of Hymenochaetaceae on Dracaena cambodiana from tropical China. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/63997/ [Accessed June 25, 2021] 【R3-08536】2021/6/25投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国においてDracaena cambodianaに生じた2種の木材腐朽菌を検討し、Fulvifomes dracaenicolaおよびHymenochaete dracaenicolaとして新種記載した。 前者は子実体が多年生傘状で孔口が帯黄褐色、担子胞子が類球形、肉が1菌糸型で実質が2菌糸型であることなどで特徴づけられた。 後者は子実体が一年生で背着生、子実層托が粘土黄褐色、担子胞子が長楕円形でシスチジアを欠き、2菌糸型であることなどで特徴づけられた。 中国海南省三亜市大小洞天公園 (新種) Fulvifomes dracaenicola Z.B. Liu & Y.C. Dai 語源…リュウケツジュ属に生息する 【よく似た種との区別】 Fulvifomes kawakamii 子実体が多年生 子実体が傘状 孔口のサイズの範囲が重なる ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体が単生および群生ではなく重生する 本種より子実体のサイズがずっと大きい 本種と異なり子実体が結節状 本種より担子胞子のサイズが小さい Fulvifomes robiniae 子実体が単生する 子実体が多年生 子実体が楔形 孔口のサイズの範囲が重なる 肉の菌糸構成が1菌糸型 実質の菌糸構成が2菌糸型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘表面に顕著な殻皮を有するのではなく欠く 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fulvifomes swieteniae 子実体が多年生 子実体表面が無毛 孔口のサイズの範囲が重なる 実質の菌糸構成が2菌糸型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体が楔形ではなく蹄形 本種と異なり傘表面に環紋を有するのではなく欠く 本種より担子胞子の幅が狭い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fulvifomes thailandicus 子実体が単生する 子実体が多年生 孔口のサイズの範囲が重なる ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり肉の菌糸構成が1菌糸型ではなく2菌糸型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fulvifomes siamensis 熱帯アジアに分布する 子実体が多年生 子実体が傘状 肉の菌糸構成が1菌糸型 実質の菌糸構成が2菌糸型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり陸域ではなくマングローブ林に生息する 本種と異なりリュウケツジュ属ではなくホウガンヒルギ属植物などに生じる 本種と異なり傘表面に顕著な殻皮を有するのではなく欠く 本種より孔口のサイズが小さい 本種と異なり管孔上部に殻皮を有することがあるのではなく欠く 本種と異なり肉に殻皮を有することがあるのではなく欠く 本種より担子胞子の幅が広い 本種と肉の生殖菌糸の幅の範囲が異なる 本種と異なり肉の生殖菌糸が厚壁ではなく薄壁~厚壁 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国海南省三亜市大小洞天公園 (新種) Hymenochaete dracaenicola Z.B. Liu & Y.C. Dai 語源…リュウケツジュ属に生息する 【よく似た種との区別】 Hymenochaete epichlora 子実体が背着生で固着する 皮層を欠く 毛被を欠く 剛毛の形態が類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり菌糸状シスチジアを有するのではなく欠く 本種より剛毛の幅が狭い 本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく1菌糸型または”subdimitic”である ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hymenochaete borbonica ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり担子胞子が長楕円形ではなく類ソーセージ形 本種より剛毛が長い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hymenochaete angustispora ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり担子胞子が長楕円形ではなくソーセージ形~円筒形 本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく1菌糸型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hymenochaete tenuis ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく1菌糸型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される