(仮訳)モデル菌根性きのこ属Laccariaの多様化および生物地理学的パターンの推進力としての外生菌根の進化
Wilson, AW., Hosaka, K. & Mueller, GM. 2017. Evolution of ectomycorrhizas as a driver of diversification and biogeographic patterns in the model mycorrhizal mushroom genus Laccaria. New Phytologist. Available at: https://nph.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/nph.14270 [Accessed May 16, 2024] 【R3-11706】2024/5/16投稿

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3行まとめ

外生菌根菌のLaccaria属について、世界30ヶ国以上の標本を検討し、分子系統解析および安定同位体分析を実施した。
116種の本属菌を特定し、そのうちニュージーランド産の1種をL. ambiguaとして新種記載した。
本属の進化的起源は約5600万~6600万年前のオーストラリア地域であり、北半球への分散に伴うニッチへの適応が多様性の要因となったと考えた。
North Island, Coromandel Peninsula, near town of Coromandel, Waiau Kauri Grove Walk

(新種)

Laccaria ambigua K. Hosaka, A.W. Wilson & G.M. Mueller
語源…曖昧な(周囲に外生菌根を形成する樹木がみられず、植物との関係と菌根に関する生態が曖昧であることから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Laccaria laccata(キツネタケ)
形態的に類似している
ITS+nrLSU+RPB2+EF1aに基づく分子系統解析で近縁
本種と生息環境が異なる
本種より襞が薄い
ITS+rLSU+RPB2+EF1aに基づく分子系統解析で明瞭に区別される