2014年5月25日 (仮訳)形態学的および系統学的解析により明らかにされた新種Penicillium simile Davolos, D., et al., 2012. Penicillium simile sp. nov. revealed by morphological and phylogenetic analysis. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology. …. Available at: http://ijs.sgmjournals.org/content/62/2/451.short [Accessed May 25, 2014]. 【R3-00747】2014/05/25投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ イタリア・ローマ県でバイオエアロゾルから分離された3菌株を基に、Penicillium simileを新種記載した。 本種の肉眼的・顕微鏡的形質はP. raistrickiiに類似していたが、複数の顕微鏡的形質や培養性状に差異を認めた。 また、ITS、D1/D2、benA、cmdなど4遺伝子領域に基づく分子系統解析でも、両者は明瞭に異なる系統を形成した。 Cultural heritage restoration laboratory, Castel Gandolfo, Rome, Italy (新種) Penicillium simile Davolos, Pietrangeli, Persiani & Maggi 語源…類似した(P. raistrickiiに類似していることから) 【よく似た種との区別】 Penicillium raistrickii 分生子柄が粗面 筆状体が二輪生および三輪生 分生子が球形 分生子が平滑またはそれに近い よく発達した菌核を形成する 菌核が球形~類球形 CYA培地でのコロニーがビロード状またはそれに近い CYA培地でのコロニーに放射状の溝線が生じる CYA培地でのコロニーに綿毛状の気生菌糸が生じる benA、ITS+benA、cmdに基づく分子系統解析で近縁 D1/D2領域の塩基配列がほぼ同一(99.8%、1塩基の差異) 本種より分生子柄が長い 本種より分生子柄が皺状 本種よりメトレが長い 本種よりフィアライドが長い 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なりCYA培地でのコロニーに淡褐色の滲出物が生じない 本種よりCYA培地でのコロニーの放射状溝線の数が多い 本種と異なりCYA培地でのリバースが淡黄色~褐色でない 本種と異なりMEA培地でのコロニーの中央が白色の不稔菌糸からなり浅い放射状のセクターに覆われるという特徴を欠く benA、ITS+benA、cmdに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(benA遺伝子の塩基配列に約3.4%の差異、cmd遺伝子の配列類似度92.3%) Penicillium scabrosum CYA培地でのコロニーが白色および/または黄色 CYA培地でのコロニーがビロード状 CYA培地で時に赤褐色の滲出物が生じることがある benA、ITS+benA、cmdに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄が顕著な粗面あるいはしばしば付着物に覆われる 本種と異なりラミがおよそ45度の角度で分枝する 本種よりメトレがずっと長い 本種よりフィアライドがずっと長い 本種と異なり分生子が平滑ではなく粗面 本種と異なり菌核を形成しない 本種よりCYA培地でのコロニーの生長が遅い 本種よりMEA培地でのコロニーの生長が遅い 本種と異なりリバースが赤褐色に強く色づく 本種と異なりリバースに明瞭な同心円状模様が生じる 本種と異なり色素が時に寒天培地中に拡散する benA、ITS+benA、cmdに基づく分子系統解析で明瞭に区別される