2015年4月16日 (仮訳)新種Hypoxylon fulvo-sulphureumからの新規ミトルブリン誘導体の発見 Sir, EB. et al., 2015. Discovery of new mitorubrin derivatives from Hypoxylon fulvo-sulphureum sp. nov. (Ascomycota, Xylariales). Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-015-1043-1 [Accessed April 16, 2015]. 【R3-01740】2015/04/16投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ タイ北部、チエンラーイ県で採集された特異な2色の子座を形成する菌をHypoxylon fulvo-sulphureumとして新種記載した。 本種について、形態学的検討、ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析、HPLC-DAD/MSを用いた二次代謝産物の研究を行った。 本種の子座には新規のアザフィロン類色素が含まれることが明らかになり、それぞれ(+)-6”-hydroxymitorubrinol acetate、(+)-6”-hydroxymitorubrinolと同定された。 Thailand, Chiang Rai Province (新種) Hypoxylon fulvo-sulphureum Kuhnert & Sir 語源…黄色~硫黄色の(子座表面の色から) 【よく似た種との区別】 Hypoxylon fendleri ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なタイではなく台湾に分布する 本種より子座表面の色がずっと暗色 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子外壁の装飾が不明瞭 ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hypoxylon erythrostroma ミトルブリン型のアザフィロン類を含む ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなくマルティニークに分布する ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hypoxylon cinnabarinum 子座が黄色系 子座にミトルブリン誘導体を含む 本種と異なりタイではなくメキシコに分布する 本種より子座が厚い 本種と異なり子嚢殻が側面が扁圧される卵形~倒卵形ではなく管状 本種と異なり子嚢胞子が等辺形 本種と異なり子嚢胞子の発芽溝が全長にわたる(凸面)のではなく全長には達しない 本種と異なり子嚢胞子外壁が平滑 本種と異なり子座に(+)-6”-hydroxymitorubrinol acetateおよび(+)-6”-hydroxymitorubrinolを含まない ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hypoxylon crocopeplum 子座が黄色系 子座にミトルブリン誘導体を含む 本種と異なりタイではなくフランスに分布する 本種より子座が厚い 本種より子嚢殻のサイズが大きい 本種と異なり子嚢殻が側面が扁圧される卵形~倒卵形ではなく管状 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子座に(+)-6”-hydroxymitorubrinol acetateおよび(+)-6”-hydroxymitorubrinolを含まない 本種と異なりルビギノシン類を含む ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hypoxylon jecorinum 子座が黄色系 子座にミトルブリン誘導体を含む 本種と異なりタイではなくメキシコに分布する 本種より子座が厚い 本種と異なり子嚢殻が側面が扁圧される卵形~倒卵形ではなく管状 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり分生子形成構造がpericoniella類似 本種と異なり子座に(+)-6”-hydroxymitorubrinol acetateおよび(+)-6”-hydroxymitorubrinolを含まない ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される