2014年8月11日 (仮訳)イラン産のヒメリュウキンカを宿主とする新種Entyloma majewskii Vánky, K. & Lutz, M., 2010. Entyloma majewskii sp. nov. (Entylomataceae) on Ranunculus ficaria from Iran. Polish Botanical Journal. Available at: http://www.researchgate.net/publication/233946285_Entyloma_majewskii_sp._nov._(Entylomataceae)_on_Ranunculus_ficaria_from_Iran/file/9fcfd50d37e11b4cf8.pdf [Accessed August 10, 2014]. 【R3-00994】2014/08/11投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ イランでヒメリュウキンカに発生した黒穂菌について、胞子の形態学的検討および分子系統解析を行い、Entyloma majewskiiとして新種記載した。 本種を同じ宿主に発生するEntyloma ficariaeと比較した。 また、キンポウゲ属植物を宿主とするEntyloma属の検索表を掲載した。 Iran, Tehran Prov., 60 km E Tehran, Mts. Elburz, ‘Emamzadeh-Haskei’ (新種) Entyloma majewskii Vánky & M. Lutz 語源…ポーランドの菌学者・植物病理学者であるTomasz Majewski教授に献名 【よく似た種との区別】 Entyloma ficariae 同じヒメリュウキンカを宿主とする 形態が一見類似している 葉の両面に胞子堆が生じる 黒穂胞子の表面が平滑 ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりイランではなくヨーロッパ、北アフリカ、アジア、北米 (?) に分布する 本種と異なり葉の下面に胞子堆がより多く生じる傾向がある 本種と異なり胞子堆が僅かに水疱状の円形~広楕円形ではなく平らな円形または多角形 本種と異なり黒穂胞子が密に生じるのではなく緩くまとまるか宿主組織中に散在する 本種より黒穂胞子のサイズが小さい 本種と異なり黒穂胞子が球形・類球形・楕円形・僅かに不規則形で稀に2面が平らになるのではなく球形・類球形・卵形・広楕円形で時に僅かに不規則形 本種より黒穂胞子が薄壁 本種と異なり黒穂胞子の壁の厚さが通常不均等ではなく均等 本種と異なりアナモルフを持つ (Entylomella ficariae) ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITSに11塩基、LSUに2塩基の差異) Entyloma ranunculi-repentis 同じキンポウゲ属植物を宿主とする 黒穂胞子の表面が平滑 ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より黒穂胞子のサイズが小さい 本種より黒穂胞子が薄壁 ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Entyloma microsporum 同じキンポウゲ属植物を宿主とする 本種と異なり胞子堆が僅かに膨らんだ斑点状ではなく硬い疣状の膿疱状または隆起状 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Entyloma verruculosum 同じキンポウゲ属植物を宿主とする 本種より胞子堆のサイズが大きい 本種と異なり胞子堆が僅かに膨らんだ斑点状ではなく平らな斑点状 本種と異なり黒穂胞子の表面が平滑ではなく疣状 本種より黒穂胞子が薄壁 (その他掲載種) Entyloma ficariae A.A. Fisch. Waldh. 【よく似た種との区別】 Entyloma majewskii 同じヒメリュウキンカを宿主とする 形態が一見類似している 葉の両面に胞子堆が生じる 黒穂胞子の表面が平滑 ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりヨーロッパ、北アフリカ、アジア、北米 (?) ではなくイランに分布する 本種と異なり葉の下面に胞子堆がより多く生じる傾向がない 本種と異なり胞子堆が平らな円形または多角形ではなく僅かに水疱状の円形~広楕円形 本種と異なり黒穂胞子が緩くまとまるか宿主組織中に散在するのではなく密に生じる 本種より黒穂胞子のサイズが大きい 本種と異なり黒穂胞子が球形・類球形・卵形・広楕円形で時に僅かに不規則形ではなく球形・類球形・楕円形・僅かに不規則形で稀に2面が平らになる 本種より黒穂胞子が厚壁 本種と異なり黒穂胞子の壁の厚さが均等ではなく通常不均等 本種と異なりアナモルフを欠く ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITSに11塩基、LSUに2塩基の差異) Entyloma ranunculi-repentis 同じキンポウゲ属植物を宿主とする 黒穂胞子の表面が平滑 ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より黒穂胞子のサイズが小さい 本種より黒穂胞子が薄壁 ITSおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される