2014年6月15日 (仮訳)ヨーロッパ産のワカフサタケ属Theobromina節の種 Eberhardt, U. et al., 2013. European Species of Hebeloma Section Theobromina. Fungal Diversity. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s13225-012-0188-3 [Accessed June 15, 2014]. 【R3-00811】2014/06/15投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ヨーロッパ産のワカフサタケ属Theobromina節の菌として7種を認め、うち3種を新種記載した。 3種のうち2種はハンニチバナ科、残りの1種はコナラ属の植物と関係を持つ外生菌根菌と見られた。 複数遺伝子に基づき分子系統解析を行った中で、単独の領域としてはITS領域のみが本節の全ての種の区別を可能にした。 Spain, Catalonia, el Port de la Selva, sa Perafita (新種) Hebeloma alboerumpens Vila, Beker & U. Eberh. 語源…白色のHebeloma erumpens 【よく似た種との区別】 Hebeloma erumpens 同じTheobromina節に含まれる ヨーロッパに分布する 生息環境が類似している ゴジアオイ属植物と関係を持つ 傘表面が時に粉状 担子胞子が平滑に近い 担子胞子が強いデキストリノイド 本種と異なり傘の色が淡褐色~帯黄褐色ではなく淡黄褐色~煉瓦色 本種と異なり傘表面の粉が白色~帯白灰色ではなく淡灰色~灰色 本種より担子胞子の幅が広い(平均が5.5 μmを超える) ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hebeloma parvicystidiatum 同じTheobromina節に含まれる ヨーロッパに分布する ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりゴジアオイ属ではなくコナラ属植物と関係を持つと見られる 本種より担子胞子の幅が広い ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hebeloma plesiocistum 同じTheobromina節に含まれる ヨーロッパに分布する ゴジアオイ属植物と関係を持つ 傘表面が時に粉状 担子胞子が平滑に近い 担子胞子が強いデキストリノイド ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子の幅が広い(平均が5.5 μmを超える) ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Denmark: Eskebjerg Veterlyng (新種) Hebeloma griseopruinatum Vesterh., Beker & U. Eberh. 語源…灰色粉状の 【よく似た種との区別】 Hebeloma erumpens 同じTheobromina節に含まれる ヨーロッパに分布する ハンニチバナ科植物と関係を持つ ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で近縁(LSU、RPB2、MCM7、mtSSUでは区別できない) 本種と異なりハンニチバナ属ではなくゴジアオイ属植物と関係を持つ 本種より担子胞子が短い 本種より担子胞子のQ値が小さい(1.9を超えない) ITSおよびITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hebeloma theobrominum 同じTheobromina節に含まれる ヨーロッパに分布する ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で近縁(LSUでは区別できない) 本種と異なり傘の色が橙褐色ではなく帯赤褐色 本種より担子胞子の幅が狭い ITS、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hebeloma vesterholtii 同じTheobromina節に含まれる ヨーロッパに分布する ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で近縁(LSUでは区別できない) ITS、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Italy, Cala Violina, North West of Grosseto (新種) Hebeloma parvicystidiatum Beker, Vesterh. & U. Eberh. 語源…小さいシスチジアの 【よく似た種との区別】 Hebeloma vesterholtii 同じTheobromina節に含まれる ヨーロッパに分布する 傘の色が黄褐色系 ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hebeloma plesiocistum 同じTheobromina節に含まれる ヨーロッパに分布する ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりコナラ属 (?) ではなくゴジアオイ属植物と関係を持つ ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hebeloma alboerumpens 同じTheobromina節に含まれる ヨーロッパに分布する ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりコナラ属 (?) ではなくゴジアオイ属植物と関係を持つ 本種より担子胞子の幅が狭い ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Hebeloma erumpens Contu ※Eberhardt et al. (2009) と同様に、Hebeloma truncatum var. pruinosumを本種のシノニムとして扱うべきとした。 【よく似た種との区別】 Hebeloma griseopruinatum 同じTheobromina節に含まれる ヨーロッパに分布する ハンニチバナ科植物と関係を持つ ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で近縁(LSU、RPB2、MCM7、mtSSUでは区別できない) 本種と異なりゴジアオイ属ではなくハンニチバナ属植物と関係を持つ 本種より担子胞子が長い 本種より担子胞子のQ値が大きい(1.9を超える) ITSおよびITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hebeloma alboerumpens 同じTheobromina節に含まれる ヨーロッパに分布する 生息環境が類似している ゴジアオイ属植物と関係を持つ 傘表面が時に粉状 担子胞子が平滑に近い 担子胞子が強いデキストリノイド 本種と異なり傘の色が淡黄褐色~煉瓦色ではなく淡褐色~帯黄褐色 本種と異なり傘表面の粉が淡灰色~灰色ではなく白色~帯白灰色 本種より担子胞子の幅が狭い(平均が5.5 μmを超えない) ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hebeloma theobrominum 同じTheobromina節に含まれる ヨーロッパに分布する ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で近縁(LSUでは区別できない) 本種と異なりゴジアオイ属植物と関係を持たない 本種と異なり傘の色が淡黄褐色~煉瓦色ではなく帯赤褐色 本種より担子胞子の幅が狭い ITS、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hebeloma vesterholtii 同じTheobromina節に含まれる ヨーロッパに分布する ITS、LSU、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で近縁(LSUでは区別できない) 本種と異なりゴジアオイ属植物と関係を持たない ITS、RPB2、MCM7、mtSSU、ITS+LSU+RPB2+MCM7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される