2016年5月23日 (仮訳)極東ロシア産菌類 (1):赤褐色の子実体を形成するシロカラカサタケ属の新種および新産種 Malysheva, E., 2013. Fungi of the Russian Far East. 1. New combination and new species of the genus Leucoagaricus (Agaricaceae) with red-brown basidiomata. Mikologiya i Fitopatologiya. Available at: https://www.researchgate.net/profile/Tatyana_Svetasheva/publication/268658422_FUNGI_OF_THE_RUSSIAN_FAR_EAST_I_NEW_COMBINATION_AND_NEW_SPECIES_OF_THE_GENUS_LEUCOAGARICUS_AGARICACEAE_WITH_RED-BROWN_BASIDIOMATA/links/5472f1400cf216f8cfae9134.pdf [Accessed May 22, 2016]. 【R3-02949】2016/05/23投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ロシア沿海地方で採集された赤褐色のシロカラカサタケ属菌を検討し、Leucoagaricus proximusなど3新種を記載した。 また、Lep. lateritiopurpureaをシロカラカサタケ属に移した。 各新種を含む、赤褐色の子実体を有する本属菌の検索表を掲載した。 Primorsky Territory, Ussuriysky Nature Reserve, Peishula, flood plain of the Koryavaya River (新組み合わせ) Leucoagaricus lateritiopurpureus (Lj.N. Vassiljeva) E.F. Malysheva, T.Yu. Svetasheva & E.M. Bulakh 旧名:Lepiota lateritiopurpurea Lj. N. Vassiljeva ※本種のレクトタイプ標本およびエピタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Leucoagaricus rubrotinctus(アカキツネガサ) ロシア沿海地方に分布する 肉眼的形態が類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が扁桃形でない ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Leucoagaricus proximus ロシア沿海地方に分布する 形態的に極めて類似している(縁シスチジア以外に違いがない) 子実体が小型 子実体が細長い 傘が赤褐色 傘表面が繊維状~小鱗片状 つばが漏斗形 担子胞子のサイズが類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と担子胞子に顕著ではない違いがある 本種と異なり縁シスチジアがほとんどの場合膨らんだ瓶形、紡錘形、または棍棒形で突起を欠くのではなくかなり変異に富み、短い突起を有する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(13/635塩基[2.1%]の差異、8塩基のインデル) Leucoagaricus rubrobrunneus ロシア沿海地方に分布する 子実体が小型 子実体が細長い 子実体が赤褐色 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より傘が暗色 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子が卵形~広楕円形 本種と傘表皮の構造が異なる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Leucoagaricus vassiljevae ロシア沿海地方に分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体のサイズが大きい 本種より傘の直径が大きい 本種と異なりつばの縁部が白色 本種ほど子実体が肉質 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と担子胞子の形状が異なる 本種と縁シスチジアの形状が異なる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Primorsky Territory, Ussuriysky Nature Reserve, Peishula, flood plain of the Koryavaya River (新種) Leucoagaricus proximus E. F. Malysheva, T. Yu. Svetasheva & E. M. Bulakh 語源…近い(Leucoagaricus lateritiopurpureusに類似することから) 【よく似た種との区別】 Leucoagaricus lateritiopurpureus ロシア沿海地方に分布する 形態的に極めて類似している(縁シスチジア以外に違いがない) 子実体が小型 子実体が細長い 傘が赤褐色 傘表面が繊維状~小鱗片状 つばが漏斗形 担子胞子のサイズが類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と担子胞子に顕著ではない違いがある 本種と異なり縁シスチジアがかなり変異に富み、短い突起を有するのではなくほとんどの場合膨らんだ瓶形、紡錘形、または棍棒形で突起を欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(13/635塩基[2.1%]の差異、8塩基のインデル) Leucoagaricus rubrobrunneus ロシア沿海地方に分布する 子実体が小型 子実体が細長い 子実体が赤褐色 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より傘が暗色 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子が卵形~広楕円形 本種と傘表皮の構造が異なる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Primorsky Territory, Leopard Reserve, watershed of Ananjevka River and Gryaznaya River (新種) Leucoagaricus rubrobrunneus E. F. Malysheva, T. Yu. Svetasheva & E. M. Bulakh 語源…赤褐色の(傘の色から) 【よく似た種との区別】 Leucoagaricus lateritiopurpureus ロシア沿海地方に分布する 子実体が小型 子実体が細長い 子実体が赤褐色 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より傘が明色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が卵形~広楕円形でない 本種と傘表皮の構造が異なる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Leucoagaricus proximus ロシア沿海地方に分布する 子実体が小型 子実体が細長い 子実体が赤褐色 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より傘が明色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が卵形~広楕円形でない 本種と傘表皮の構造が異なる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Primorsky Territory, vicinities of Vladivostok (新種) Leucoagaricus vassiljevae E. F. Malysheva, T. Yu. Svetasheva & E. M. Bulakh 語源…Ljubov N. Vassiljeva博士に献名 【よく似た種との区別】 Leucoagaricus lateritiopurpureus ロシア沿海地方に分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体のサイズが小さい 本種より傘の直径が小さい 本種と異なりつばの縁部が白色でない 本種ほど子実体が肉質でない 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と担子胞子の形状が異なる 本種と縁シスチジアの形状が異なる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Leucoagaricus sublittoralis 子実体が赤褐色 担子胞子が扁桃形 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりロシアではなくオランダなどに分布する 本種ほど子実体が強く色付かず淡い帯桃褐色 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(13-15/656塩基[2.0-2.3%]の差異) Leucoagaricus rubrotinctus(アカキツネガサ) ロシア沿海地方に分布する 子実体が赤褐色 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり担子胞子が扁桃形でない ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される