2015年12月16日 (仮訳)全世界のノリミアナタケ属(広義)の多様性および分子系統 Chen, J-J., Cui, B-K. & Dai, Y-C., 2016. Global diversity and molecular systematics of Wrightoporia s.l. (Russulales, Basidiomycota). Persoonia. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/nhn/pimj/pre-prints/content-nbc_persoonia_0336 [Accessed December 16, 2015]. 【R3-02474】2015/12/16投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 全世界のノリミアナタケ属菌について形態学的検討および分子系統解析を行い、広義の本属に6つのクレードを認めた。 そのうち3つを新たにLarssoniporia属、Pseudowrightoporia属、およびWrightoporiopsis属とし、これらの新属またはAmylonotus、Amylosporus属への転属を行った。 また、Larssoniporia属、Pseudowrightoporia属、Wrightoporiopsis属にそれぞれ1、3、2新種を加え、各属の検索表を掲載した。 (新組み合わせ) Amylonotus gyroporus (Corner) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 旧名:Wrightoporia gyropora (Corner) Stalpers (基礎異名はStecchericium gyroporum Corner) 【よく似た種との区別】 Amylonotus labyrinthinus(ミダレノリミアナタケ) 根状菌糸束を欠く 本種と異なり粘質菌糸を有する (新組み合わせ) Amylonotus labyrinthinus (T. Hattori) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui ミダレノリミアナタケ 旧名:Wrightoporia labyrinthina T. Hatt. 【よく似た種との区別】 Amylonotus africanus(アフリカノリミアナタケ) ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体が傘状 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amylonotus gyroporus 根状菌糸束を欠く 本種と異なり粘質菌糸を欠く (新組み合わせ) Amylonotus ramosus (A. David & Rajchenberg) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 旧名:Wrightoporia ramosa A. David & Rajchenb. (新組み合わせ) Amylosporus casuarinicola (Y.C. Dai & B.K. Cui) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 旧名:Wrightoporia casuarinicola Y.C. Dai & B.K. Cui 【よく似た種との区別】 Amylosporus bracei ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より孔口のサイズが小さい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Amylosporus efibulatusAmylosporus efibulaus (I. Lindblad & Ryvarden) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 旧名:Wrightoporia efibulata I. Lindblad & Ryvarden 【よく似た種との区別】 Amylosporus ryvardenii 生殖菌糸にクランプを欠く 本種より担子胞子が長い (新組み合わせ) Amylosporus rubellus (Y.C. Dai) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 旧名:Wrightoporia rubella Y.C. Dai 【よく似た種との区別】 Wrightoporia iobapha 子実体が一年生 本種より担子胞子が短い 中国雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州景洪市西双版納原始森林公園 (新種) Larssoniporia incrustatocystidiata Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 語源…(属名)スウェーデンの菌学者、Karl-Henrik Larsson博士に献名+多孔菌/(種小名)結晶を伴うシスチジアの 【よく似た種との区別】 Larssoniporia tropicalis ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく日本、ベリーズなどに分布する 本種と異なり子実体が一年生ではなく多年生 本種より孔口のサイズが比較的小さい 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Larssoniporia tropicalis (Cooke) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 旧名:Wrightoporia tropicalis (Cooke) Ryvarden (基礎異名はFomes tropicalis Cooke) 【よく似た種との区別】 Larssoniporia incrustatocystidiata ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり日本、ベリーズなどではなく中国に分布する 本種と異なり子実体が多年生ではなく一年生 本種より孔口のサイズが比較的大きい 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国広西チワン族自治区十万大山国家級自然保護区 (新種) Pseudowrightoporia crassihypha Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 語源…(属名)偽のノリミアナタケ属/(種小名)厚い菌糸の(実質の骨格菌糸が厚壁であることから) 【よく似た種との区別】 Pseudowrightoporia japonica(ヤマトノリミアナタケ) 中国に分布する 子実体がコルク質 孔口のサイズが類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国のみではなく韓国などにも分布する 本種と異なりシスチジアを欠く 本種より実質の骨格菌糸の幅が狭い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pseudowrightoporia straminea(ワライロノリミアナタケ) 子実体が一年生 シスチジアを有する 本種と異なり中国ではなく日本などに分布する 本種より担子胞子が長い 中国湖南省郴州市宜章県莽山国家森林公園 (新種) Pseudowrightoporia hamata Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 語源…鉤状の(グレオシスチジアの形状から) 【よく似た種との区別】 Pseudowrightoporia oblongispora 中国に分布する 孔口のサイズが小さい 担子胞子のサイズが類似している 本種と異なりグレオシスチジアを欠く 本種と異なり骨格菌糸がメルツァー液陰性 Pseudowrightoporia cylindrospora 担子胞子が長楕円形 骨格菌糸がデキストリノイド 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種と異なりグレオシスチジアを欠く 中国広西チワン族自治区百色市田林県岑王老山国家級自然保護区 (新種) Pseudowrightoporia oblongispora Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 語源…長楕円形の胞子の 【よく似た種との区別】 Pseudowrightoporia cylindrospora 形態的に類似している(混同のおそれがある) 担子胞子のサイズが類似している 担子胞子が長楕円形 骨格菌糸の幅が広い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種と異なりシスチジオールを欠く 本種と異なり粘質菌糸を欠く 本種と異なり骨格菌糸がデキストリノイド ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Pseudowrightoporia africana (I. Johansen & Ryvarden) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui アフリカノリミアナタケ 旧名:Wrightoporia africana I. Johans. & Ryvarden (新組み合わせ) Pseudowrightoporia aurantipora (T. Hattori) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui ダイダイノリミアナタケ 旧名:Wrightoporia aurantipora T. Hatt. 【よく似た種との区別】 Pseudowrightoporia japonica(ヤマトノリミアナタケ) シスチジアを欠く グレオシスチジアを欠く 生殖菌糸の隔壁にクランプのみを有する 本種より孔口のサイズが小さい (新組み合わせ) Pseudowrightoporia solomonensis (Corner) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 旧名:Wrightoporia solomonensis (Corner) T. Hatt.(基礎異名はStecchericium solomonense Corner) (新組み合わせ) Pseudowrightoporia straminea (T. Hattori) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui ワライロノリミアナタケ 旧名:Wrightoporia straminea T. Hatt. 【よく似た種との区別】 Pseudowrightoporia crassihypha 子実体が一年生 シスチジアを有する 本種と異なり日本などではなく中国に分布する 本種より担子胞子が短い (新組み合わせ) Pseudowrightoporia cylindrospora (Ryvarden) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 旧名:Wrightoporia cylindrospora Ryvarden 【よく似た種との区別】 Pseudowrightoporia oblongispora 形態的に類似している(混同のおそれがある) 担子胞子のサイズが類似している 担子胞子が長楕円形 骨格菌糸の幅が広い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国などではなく中国に分布する 本種と異なりシスチジオールを有する 本種と異なり粘質菌糸を有する 本種と異なり骨格菌糸がデキストリノイドでない ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pseudowrightoporia hamata 担子胞子が長楕円形 骨格菌糸がデキストリノイド 本種と異なり米国などではなく中国に分布する 本種と異なりグレオシスチジアを有する (新組み合わせ) Pseudowrightoporia gillesii (A. David & Rajchenberg) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 旧名:Wrightoporia gillesii A. David & Rajchenb. (新組み合わせ) Pseudowrightoporia japonica (Núñez & Ryvarden) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui ヤマトノリミアナタケ 旧名:Wrightoporia japonica Núñez & Ryvarden 【よく似た種との区別】 Pseudowrightoporia aurantipora(ダイダイノリミアナタケ) シスチジアを欠く グレオシスチジアを欠く 生殖菌糸の隔壁にクランプのみを有する 本種より孔口のサイズが大きい Pseudowrightoporia crassihypha 中国に分布する 子実体がコルク質 孔口のサイズが類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり韓国における分布が知られていない 本種と異なりシスチジアを有する 本種より実質の骨格菌糸の幅が広い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州勐臘県望天樹 (新種) Wrightoporiopsis amylohypha Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 語源…(属名)Wrightoporia属類似の/(種小名)アミロイドの菌糸の(生殖菌糸の性質から) 【よく似た種との区別】 Wrightoporiopsis biennis 中国に分布する 被子植物を宿主とする 骨格菌糸がデキストリノイド ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体が傘状でない ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Guyana, Pakaraima Mts, Upper Potaro River, 20 km east of Mt Ayanganna, near confluence of Potaro River and Alukyadongbaru Creek, Paluway plot 3 (新種) Wrightoporiopsis fuscocinerea Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 語源…暗褐灰色の(管孔の色から) 【よく似た種との区別】 Wrightoporiopsis biennis シスチジアを有する 骨格菌糸がデキストリノイド 本種と異なりガイアナではなく中国などに分布する 本種と異なりグレオシスチジアを欠く (新組み合わせ) Wrightoporiopsis biennis (Jia J. Chen & B.K. Cui) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 旧名:Wrightoporia biennis Jia J. Chen & B.K. Cui 【よく似た種との区別】 Wrightoporiopsis amylohypha 中国に分布する 被子植物を宿主とする 骨格菌糸がデキストリノイド ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体が傘状 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Wrightoporiopsis fuscocinerea シスチジアを有する 骨格菌糸がデキストリノイド 本種と異なり中国などではなくガイアナに分布する 本種と異なりグレオシスチジアを有する (新組み合わせ) Wrightoporiopsis neotropica (Ryvarden) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 旧名:Wrightoporia neotropica Ryvarden (新組み合わせ) Wrightoporiopsis roseocontexta (Ryvarden & Iturriaga) Y.C. Dai, Jia J. Chen & B.K. Cui 旧名:Wrightoporia roseocontexta Ryvarden & Iturr.