(仮訳)ヨーロッパの草地に産した胞子果形成性アーバスキュラー菌根菌の新種、Glomus aureum
Oehl, F., Wiemken, A. & Sieverding, E. 2003. Glomus aureum, a New Sporocarpic Arbuscular Mycorrhizal Fungal Species from European Grasslands. Journal of Applied Botany. Available at: https://www.researchgate.net/publication/279573689_Glomus_aureum_a_New_Sporocarpic_Arbuscular_Mycorrhizal_Fungal_Species_from_European_Grasslands [Accessed October 5, 2022] 【R3-09937】2022/10/5投稿

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3行まとめ

ドイツ、フランス、スイス、およびイタリアの草地で見出されたアーバスキュラー菌根菌の一種を検討し、Glomus aureumとして新種記載した。
本種は胞子果が不規則形で錯綜した菌糸とメルツァー陽性アモルファス物質の間にランダムに埋生し、胞子は類球形~卵状で2層からなる胞子壁を有していた。
本種は他のグロムス科菌類とは胞子果の形成、胞子のサイズや色、胞子壁および”subtending hyphae”の構造などが異なっていた。
near Therwil, Switzerland

(新種)

Glomus aureum Oehl & Sieverd.
語源…金色の(胞子の成熟時の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Glomus pallidum
形態的に類似している(混同の可能性が高い)
胞子果のサイズの範囲が重なる
胞子がランダムに散在する
胞子のサイズが類似している
胞子の形状が類似している
胞子壁が2層からなる
本種と異なり胞子が黄金褐色ではなく幼時白色で老成すると淡黄色
本種と胞子壁の構造が異なる
本種と異なり”subtending hyphae”の細胞壁内層の厚さが異なる
Glomus liquidambaris
胞子基部の壁が”subtending hyphae”にかけて肥厚する
本種と異なり胞子が菌糸の”central plexus”周囲に生じる
Glomus rubiforme
胞子基部の壁が”subtending hyphae”にかけて肥厚する
本種と異なり胞子が菌糸の”central plexus”周囲に生じる
Glomus sinuosum
胞子基部の壁が”subtending hyphae”にかけて肥厚する
本種と異なり胞子が菌糸の”central plexus”周囲に生じる
Glomus aggregatum
胞子がランダムに散在する
胞子のサイズが類似している
胞子の形状が類似している
胞子壁が2層からなる
本種と胞子壁の構造が異なる
Glomus cerebriforme
胞子がランダムに散在する
胞子のサイズが類似している
胞子の形状が類似している
胞子壁が2層からなる
本種と胞子壁の構造が異なる
Glomus glomerulatum
胞子がランダムに散在する
胞子のサイズが類似している
胞子の形状が類似している
胞子壁が2層からなる
本種と異なり胞子が常に節間生である
Glomus invermaium
胞子がランダムに散在する
胞子のサイズが類似している
胞子の形状が類似している
胞子壁が2層からなる
本種と異なり胞子果が褐色
本種より胞子が暗色
本種より胞子壁内層が厚い
本種と異なり”subtending hyphae”が厚壁でない
Glomus microaggregatum
胞子がランダムに散在する
胞子のサイズが類似している
胞子の形状が類似している
胞子壁が2層からなる
本種と胞子壁の構造が異なる
Glomus vesiculiferum
胞子がランダムに散在する
胞子のサイズが類似している
胞子の形状が類似している
胞子壁が2層からなる
本種と異なり胞子果表面に小胞状の構造を有する
本種より胞子が厚壁である
Glomus fragile
胞子の形態が類似している
本種と異なり胞子果が風乾後も完全な状態を保つという特徴を欠く
本種ほど胞子が暗色でない