(仮訳)カナダ西部および米国アラスカ州南東部の温帯雨林産の新種Lepraria brodoi
Lendemer, JC. & Tønsberg, T., 2014. Lepraria brodoi (Stereocaulaceae, lichenized Ascomycetes), a new species from the temperate rainforests of western Canada and southeastern Alaska, U.S.A.. Opuscula Philolichenum. Available at: http://www.jjh.cz/upload/24406.pdf [Accessed September 4, 2014].
【R3-01070】2014/09/05投稿

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3行まとめ

カナダのハイダグワイおよびアラスカのクイウ島の温帯雨林で採集した不完全地衣を検討し、Lepraria brodoiとして新種記載した。
本種は暗色の”rhizohyphae”を有し、下生菌糸が厚く、地衣体表面に大型の小粒の凝集が形成されることなどで特徴づけられた。
また、本種は地衣成分としてアレクトリアル酸、プソロミン酸、”porphyrilic acid”などを含むことでも特徴づけられた。
Canada, British Columbia, Haida Gwaii, Moresby Island, head of Slim Inlet, along east shore

(新種)

Lepraria brodoi Lendemer & Tønsberg
語源…カナダの地衣学者、Irwin “Ernie” Brodoに献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Lepraria eburnea
同所的に分布する
下生菌糸が厚い
地衣成分としてアレクトリアル酸を含む
本種と異なり地衣体表面に小粒を有するものの大型の凝集をなす傾向を欠く
本種と異なり”rhizohyphae”を欠く
本種と異なり地衣成分としてプソロミン酸、”porphyrilic acid”を含むことがない
Lepraria lanata
北米に分布する
本種と異なりアラスカ州~カナダではなくアパラチア山脈南部に分布が限られる
Lepraria neglecta
化学成分が類似している
本種と同じくアレクトリアル酸や”porphyrilic acid”を含む場合がある
本種と異なり開けた環境に生息する
本種と異なり地衣体に伴う小粒が綿毛状ではなく密に詰まっている
本種と異なり無色の菌糸からなる不明瞭な初生菌糸体を有する
本種と異なりアレクトリアル酸とプソロミン酸を同時に産生することがない
Lepraria vouauxii
同所的に分布する
形態的に類似している
本種と異なり”rhizohyphae”を欠く
本種と異なり地衣成分としてパンナル酸6-メチルを含む
Lepraria yunnaniana
形態的に非常に類似している
地衣体によく発達した下生菌糸を伴う
よく発達した”weft”を形成する傾向がある
暗色の”rhizohyphae”を有する
本種と異なりカナダ~アラスカ州ではなく南米・東南アジア・アフリカ・オーストララシアに分布する
本種と異なり地衣成分としてジバリカト酸およびノルジバリカト酸を産生する
本種と異なり地衣成分としてプソロミン酸、”porphyrilic acid”とともにアレクトリアル酸を産生することがない