2014年8月30日 (仮訳)Caloboletus属菌の分子系統および東アジア産の新種 Zhao, K. et al., 2014. Molecular phylogeny of Caloboletus (Boletaceae) and a new species in East Asia. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-014-1001-3 [Accessed August 30, 2014]. 【R3-01052】2014/08/30投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 4種類の遺伝子マーカーを用いてCaloboletus属菌の分子系統解析を行い、類縁属と形態形質を比較した。 また、中国雲南省のマツ林で見出された菌を検討し、C. yunnanensisとして新種記載した。 本属菌に6種を認め、これらの種を含む検索表を掲載した。 中国雲南省保山市隆陽区 (新種) Caloboletus yunnanensis Kuan Zhao and Zhu L. Yang 語源…雲南産の 【よく似た種との区別】 Caloboletus firmus ITS+nrLSU+EF1-α+rpb1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく北米~中米に分布する 本種と異なり柄に黄色~帯赤色の網目模様を欠き平滑 本種と異なり担子胞子が卵形~楕円形でない 本種と異なり担子胞子が不明瞭ではなく明瞭な胞子盤を伴う ITS+nrLSU+EF1-α+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Caloboletus inedulis 傘が黄褐色 柄が比較的細長い 本種と異なり柄に黄色~帯赤色の網目模様を欠き平滑 本種と異なり担子胞子が卵形~楕円形でない 本種と異なり担子胞子が不明瞭ではなく明瞭な胞子盤を伴う ITS+nrLSU+EF1-α+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Caloboletus calopus (Pers.) Vizzini, アシベニイグチ 【よく似た種との区別】 Caloboletus firmus 柄が平滑 担子胞子がイグチ型 担子胞子に明瞭な胞子盤を伴う 肉の菌糸がアミロイド 本種と異なりヨーロッパではなく北米~中米に分布する 本種と異なり傘が淡黄色~黄色ではなく赤橙色~赤色 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS+nrLSU+EF1-α+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Caloboletus firmus (Frost) Vizzini 【よく似た種との区別】 Caloboletus calopus 柄が平滑 担子胞子がイグチ型 担子胞子に明瞭な胞子盤を伴う 肉の菌糸がアミロイド 本種と異なり北米~中米ではなくヨーロッパに分布する 本種と異なり傘が赤橙色~赤色ではなく淡黄色~黄色 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+nrLSU+EF1-α+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Caloboletus inedulis (Murrill) Vizzini (中国新産種) Caloboletus panniformis (Taneyama & Har. Takah.) Vizzini モウセンアシベニイグチ ※本種がモミ属、トウヒ属樹木だけでなくPinus yunnanensisの樹下にも発生することを示した。 (その他掲載種) Caloboletus radicans (Pers.) Vizzini