2018年5月4日 (仮訳)高山および極地の生息環境に産した好冷性アナモルフ担子菌酵母の新属新種、Mrakiella cryoconiti Margesin, R. & Fell, JW. 2008. Mrakiella cryoconiti gen. nov., sp. nov., a psychrophilic, anamorphic, basidiomycetous yeast from alpine and arctic habitats. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology. https://doi.org/10.1099/ijs.0.2008/000836-0 [Accessed May 4, 2018]. 【R3-05092】2018/5/4投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ヨーロッパの高山帯の氷河およびシベリア北部においてクリオコナイトや底泥から分離されたアナモルフ酵母の一種を検討し、新属新種Mrakiella cryoconitiとして記載した。 本種は分子系統解析でシストフィロバシディウム目のMrakiaクレードにおいて独自の系統を形成した。 また、Cryptococcus aquaticusに対して新組み合わせM. aquaticaを提唱した。 Stubaier Glacier, near Innsbruck, Tyrol, Austria (新種) Mrakiella cryoconiti Margesin & Fell 語源…クリオコナイトの 【よく似た種との区別】 Mrakiella aquatica 有性世代が知られていない 最大生長温度が類似している 25°Cで生育不能 D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりオーストリアおよびロシアではなくイギリス、アイスランドなどに分布する 本種と異なり淡水湖などに生息する 本種と異なりクエン酸を資化可能 本種と異なりイノシトールを資化不能 本種と異なり50%グルコース添加培地で生育不能 D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mrakia curviuscula ロシアに分布する 本種と異なり草地などに生息する 本種と異なりクエン酸を資化可能 本種と異なりラフィノース、グリセロール、イノシトールを資化不能 本種と異なり25°Cで生育可能 Mrakia frigida 25°Cで生育不能 D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり有性世代が知られている 本種と異なりグルコースを発酵可能 本種と異なりマルトース、メレジトース、水溶性デンプン、D-リボースを資化不能 本種と異なり50%グルコース添加培地で生育不能 本種より最大生長温度が低い D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mrakia gelida 25°Cで生育不能 D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり有性世代が知られている 本種と異なりグルコースを発酵可能 本種と異なりラクトース、グリセロールを資化不能 本種と異なり50%グルコース添加培地で生育不能 本種より最大生長温度が低い D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mrakia psychrophila 極地に分布する 25°Cで生育不能 50%グルコース添加培地で生育可能 D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりオーストリアおよびロシアではなく南極などに分布する 本種と異なり有性世代が知られている 本種と異なりグルコースを発酵可能 本種と異なりメタノール、メチル-α-D-グルコピラノシドを資化可能 本種と異なりアルブチンを分解不能 本種より最大生長温度が低い D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Mrakiella aquatica (E.B.G. Jones & Sloof) Margesin & Fell 旧名:Candida aquatica Jones & Sloof. 【よく似た種との区別】 Mrakiella cryoconiti 有性世代が知られていない 最大生長温度が類似している 25°Cで生育不能 D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりイギリス、アイスランドなどではなくオーストリアおよびロシアに分布する 本種と異なり淡水湖などに生息するという特徴を欠く 本種と異なりイノシトールを資化可能 本種と異なりクエン酸を資化不能 本種と異なり50%グルコース添加培地で生育可能 D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mrakia curviuscula 本種と異なり草地などに生息する 本種と異なりD-グルコサミンを資化可能 本種と異なりラフィノース、グリセロールを資化不能 本種と異なり25°Cで生育可能 Mrakia frigida 50%グルコース添加培地で生育不能 25°Cで生育不能 D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり有性世代が知られている 本種と異なりマルトース、メレジトース、水溶性デンプン、D-リボースを資化不能 本種より最大生長温度が低い D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mrakia gelida 50%グルコース添加培地で生育不能 25°Cで生育不能 D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり有性世代が知られている 本種と異なりグルコースを発酵可能 本種と異なりラクトース、グリセロールを資化不能 本種より最大生長温度が低い D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mrakia psychrophila 25°Cで生育不能 D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり有性世代が知られている 本種と異なりイノシトール、メタノール、メチル-α-D-グルコピラノシドを資化可能 本種と異なりアルブチンを分解不能 本種より最大生長温度が低い D1/D2およびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される