2016年1月18日 (仮訳)ヨーロッパ、トルコ、およびアラスカに産した樹皮生地衣の新種、Parvoplaca nigroblastidiata Arup, U., Vondrák, J. & Halıcı, MG., 2015. Parvoplaca nigroblastidiata, a new corticolous lichen (Teloschistaceae) in Europe, Turkey and Alaska. The Lichenologist. Available at: http://journals.cambridge.org/abstract_S0024282915000389 [Accessed January 17, 2016]. 【R3-02573】2016/01/18投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Parvoplaca属地衣を再検討し、スウェーデン、トルコ、アラスカに産する1種をP. nigroblastidiataとして新種記載した。 本種は地衣体が樹皮内部に生じ、子器盤が橙色で果托の縁が黒色であることなどで特徴づけられた。 また、新組み合わせP. chelyaeを提唱した。 Sweden, Jämtland, Nyhem par., SE-facing slope of Bodberget (新種) Parvoplaca nigroblastidiata Arup, Halıcı & Vondrák 語源…黒色のブラスティディアの 【よく似た種との区別】 Caloplaca turkuensis 形態的に類似している(以前混同されていた) 本種と異なり子器が”zeorine-lecanorine”型ではなくレカノラ型 本種と異なり果托の縁が暗灰黒色ではなく淡灰色~暗い灰色 本種と異なりブラスティディアが通常薄い斑点状ではなくより広がって僅かにより厚い層をなす Parvoplaca suspiciosa スウェーデンに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコ、アラスカではなくロシアなどに分布する 本種と異なり地衣体が樹皮内部ではなく樹皮上に生じる 本種より地衣体のサイズが大きい 本種と異なり子器が散在するのではなく小さな集まりをなす 本種と異なり果托の縁に境界不明瞭な皮層を伴う 本種と異なり無性散布体を欠く 本種と異なり子実上層および果殻にアントラキノン類を含むという特徴を欠く 本種より子実下層が薄い 本種と異なり子実下層がしばしば帯褐色ではなく無色 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Caloplaca ahtii 本種より子器がカラフルである 本種と異なり果托の縁が暗灰黒色ではなく灰色 本種よりブラスティディアのサイズが小さい 本種と異なりブラスティディアが暗青灰色 本種と異なりブラスティディアが通常薄い斑点状ではなくクレーター形の杯状 Caloplaca borealis 本種と異なり子器が”zeorine-lecanorine”型ではなく”biatorine”型 本種と異なり果托の縁が暗灰黒色ではなく微かに灰色で稀にほぼ黒色 本種と異なり無性散布体を欠く (新組み合わせ) Parvoplaca chelyae (Pérez-Vargas) Vondrák, Halıcı & Arup 旧名:Caloplaca chelyae Pérez-Vargas 【よく似た種との区別】 Parvoplaca tiroliensis 形態的に区別困難なほど類似している ブラスティディアを欠く ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 地衣成分としてアントラキノン類を含む 本種と異なり高山帯ではなく極地または高山帯に分布する 本種と異なり珪質岩地帯ではなく石灰岩が主な地帯に分布する 本種と異なり乾燥した環境ではなく主に湿った環境に生じる 本種と異なりコケ生ではなくコケ、材、または植物残渣上に生じる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される