(仮訳)ボリビア産の地衣生菌の新種、Plectocarpon stereocaulicola
Kukwa, M., Etayo, J. & Flakus, A., 2012. Plectocarpon stereocaulicola (Roccellaceae, Ascomycota), a new lichenicolous fungus from Bolivia. The Lichenologist. Available at: http://journals.cambridge.org/abstract_S0024282912000151 [Accessed August 20, 2015].
【R3-02120】2015/08/21投稿

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3行まとめ

ボリビアで採集された地衣生菌の一種を検討し、Plectocarpon stereocaulicolaとして新種記載した。
本種はキゴケ属の一種を宿主とする初のPlectocarpon属菌として報告され、宿主に対してゴールを誘導する性質を有していた。
本種は子嚢果が黒色円形で表面が炭化し、子嚢胞子が成熟すると褐色で装飾を生じる点などで特徴づけられた。
Bolivia, Dept. La Paz, Prov. Nor Yungas, below Unduavi village, near Rio Unduavi

(新種)

Plectocarpon stereocaulicola Kukwa, Etayo & Flakus
語源…キゴケ属に生息する
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Plectocarpon latisporum
ゴールに”thalline pseudo-margin”を伴う
子嚢胞子が成熟すると褐色となる
子嚢胞子に成熟すると小粒状装飾を生じる
本種と異なりキゴケ属の一種ではなくPseudocyphellaria coriifoliaを宿主とする
本種より子嚢胞子が比較的短い
本種と異なり子座組織下部が淡褐色ではなく暗褐色~黒色
Plectocarpon pseudosticta
宿主にゴールを生じる
本種と異なりキゴケ属の一種ではなくPseudocyphellaria属地衣を宿主とする
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のQ値が大きい
本種と異なり子座組織下部が淡褐色ではなく暗褐色~黒色
Plectocarpon cladoniae
ゴールに”thalline pseudo-margin”を伴う
子嚢果が黒色
子嚢果が円形
子嚢果表面が疣状粗面
本種と異なり宿主がキゴケ属ではなくハナゴケ属地衣
本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が3ではなく(4-)5
本種と異なり子座組織下部が淡褐色ではなく暗褐色
Plectocarpon usneaustralis
ゴールに”thalline pseudo-margin”を伴う
子嚢果が黒色
子嚢果が円形
子嚢果表面が疣状粗面
本種と異なり宿主がキゴケ属ではなくサルオガセ属地衣
本種より子嚢果のサイズが比較的小さい
本種と異なり子座組織下部が炭化する
Plectocarpon cristalliferum
子嚢胞子の隔壁数が3
本種と異なり宿主がキゴケ属ではなくヨロイゴケ属地衣
本種と異なり宿主にゴールを誘導しない
本種と異なり子嚢果の盤部に類白色の点(埋生した結晶による)を有する
本種と異なり子座表面が炭化しない
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
Plectocarpon scrobiculatae
子嚢胞子のサイズが類似している
子嚢胞子の隔壁数が3
子座組織下部が炭化しない
本種と異なり宿主がキゴケ属地衣ではなくLobaria scrobiculata
本種と異なり子嚢果が黒色ではなく帯赤褐色
本種と異なり子嚢果がK、N陰性
本種と異なり子座表面が炭化しない
本種と異なり子嚢胞子が成熟しても褐色にならない
本種と異なり小房が放射状に配列する
Opegrapha stereocaulicola
同じロクセラ科に含まれる
同じキゴケ属地衣を宿主とする
子嚢胞子の隔壁数が3(ただし当該種は稀に5つまでの隔壁を生じることがある)
本種と異なり子嚢果が細長いリレラ形
本種と異なり子座を欠く
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり側糸の遠位の細胞が褐色
本種と異なり外皮層が子実層の外でも炭化する