2018年1月21日 (仮訳)新種Singerocomus atlanticusおよびブラジル新産種Singerocomus rubriflavus Magnago, AC. et al., 2018. Singerocomus atlanticus sp. nov., and a first record of Singerocomus rubriflavus (Boletaceae, Boletales) for Brazil. Acta Botanica Brasilica. Available at: http://www.scielo.br/scielo.php?script=sci_arttext&pid=S0102-33062018005002104&lng=en&tlng=en [Accessed January 21, 2018]. 【R3-04778】2018/1/21投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ブラジルで採集された菌を検討し、Singerocomus atlanticusとして新種記載した。 本種は傘が桃赤色~赤橙色、ビロード状でオリーブ黄色の粉に覆われ、NH4OHで傘表面が速やかに青色、柄がさび橙色にそれぞれ変色し、担子胞子が広楕円形、シスチジアが紡錘状~便腹状嘴形であることなどで特徴づけられた。 また、従来ガイアナのみから知られていたS. rubriflavusをブラジル新産種として報告した。 Brazil, Espírito Santo, Santa Teresa, Reserva Biológica Augusto Ruschi, Trilha Casa da Pedra (新種) Singerocomus atlanticus A.C. Magnago 語源…大西洋の(大西洋岸森林で採集されたことから) 【よく似た種との区別】 Singerocomus inundabilis ブラジルに分布する 傘の直径の範囲が重なる 子実層托に圧力を加えても変色しない 側シスチジアのサイズの範囲が重なる ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりガイアナにおける分布が知られている 本種ほど傘が赤色でない 本種と異なり傘が凸形~扁平凸形ではなく広凸形~扁平で特に低い中丘を有する 本種と異なり傘表面がビロード状~光沢のないビロード状で全体がオリーブ黄色の粉に覆われるのではなく小区画状 本種と異なり傘表面がNH4OHで青変するのではなく僅かに黄変する 本種と異なり子実層托が硫黄色ではなく帯オリーブ色 本種と異なり柄が頂部で類白色~帯黄色、中ほどで桃色~帯赤色、基部がレモン色なのではなく上部2/3が帯桃赤色、下部1/3が淡黄色 本種と異なり柄表面が無毛~垂直方向に小皺状~網目状なのではなく無毛で僅かに粉状、微かに縦方向の条線を有する 本種と異なり柄がNH4OHでさび橙色に呈色するのではなく無反応 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が帯オリーブ色ではなく帯オリーブ褐色 本種と異なり担子胞子が広楕円形ではなく楕円形 本種より担子胞子のQ値平均が小さい 本種と異なり側シスチジアが紡錘状~便腹状嘴形で通常長い頸部を有するのではなく狭便腹状嘴形~広便腹状嘴形 本種と異なり縁シスチジアを欠く ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Xerocomus chapinii ブラジルに分布する 子実体の色が類似している 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり担子胞子が広楕円形ではなくほとんどの場合広円筒形 本種と異なりシスチジアが紡錘状~便腹状嘴形で通常長い頸部を有するのではなくアンプル状で頸部が鈍頭 本種と異なり傘表皮が幼時粘質平行菌糸被 Hortiboletus campestris 子実体の色が類似している 本種と異なりブラジルではなく北米などに分布する 本種と異なり管孔が帯緑青色に変色する 本種と異なり肉が帯緑青色に変色する 本種より担子胞子がかなり長い 本種と異なり担子胞子が広楕円形ではなく楕円形~類紡錘状 Hortiboletus rubellus 子実体の色が類似している 本種と異なりブラジルではなく北米などに分布する 本種と異なり管孔が帯緑青色に変色する 本種と異なり肉が帯緑青色に変色する 本種より担子胞子がかなり長い 本種と異なり担子胞子が広楕円形ではなく楕円形~類紡錘状 (ブラジル新産種) Singerocomus rubriflavus T.W. Henkel & Husbands 【よく似た種との区別】 Singerocomus inundabilis ブラジルおよびガイアナに分布する 担子胞子が帯オリーブ褐色 担子胞子に顕著な胞子盤を有する 側シスチジアの頻度が稀 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より傘の直径が大きい 本種と異なり傘が帯桃赤色ではなく暗赤色 本種と異なり傘が広凸形~扁平なのではなく広凸形 本種と異なり傘表面が小区画状ではなく小区画状~光沢のない綿毛状 本種と異なり傘表面がNH4OHで僅かに黄変するのではなく僅かに黄変するか無反応 本種と異なり子実層托が帯オリーブ色ではなく帯オリーブ黄色 本種と異なり子実層托が圧力を加えても変色しないのではなく僅かに暗色に変色する 本種より柄の幅が広い 本種と異なり柄が上部2/3が帯桃赤色、下部1/3が淡黄色なのではなく淡黄色 本種と異なり柄表面が無毛~垂直方向に小皺状~網目状なのではなく同色の小鱗片状 本種と異なり柄表面がNH4OHで無反応ではなく僅かに黄変するか無反応 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種より担子胞子のQ値平均が大きい 本種より側シスチジアの幅が広い 本種と異なり側シスチジアが狭便腹状嘴形~広便腹状嘴形ではなく便腹状嘴形または倒棍棒形 本種と異なり縁シスチジアを欠く ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される