(和文題名)アジア産ハナゴケ属(ハナゴケ科、子嚢菌門)の分類ノート
Ahti, T. et al., 2016. Taxonomic Notes on Asian Species of Cladonia (Cladoniaceae, Ascomycota). Journal of Japanese Botany. Available at: http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_091_suppl_388_395.pdf [Accessed March 4, 2021] 【R3-08199】2021/3/4投稿

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3行まとめ

中国からCladonia fragosaおよびC. sinoaltaica、インドネシアからC. sumatranaをそれぞれ新種記載した。
また、ヒマラヤ以外から最近報告されたC. awasthianaC. reiと同定された。
タイプ標本を検討し、C. tixieriC. cartilagineaのシノニムとした。
中国吉林省長白山

(新種)

Cladonia fragosa Ahti & Sohrabi
語源…脆い
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【よく似た種との区別】
Cladonia rei(ツエハナゴケ)
アジアに分布する
形態的に類似している
本種と異なりアゼルバイジャン、ジョージア、イラン、トルコにおける分布が知られている
本種と異なり子柄が帯褐色
本種より杯状体の幅が狭い
本種と異なり粉芽を欠くのではなく有する
本種と異なり地衣成分としてホモセキカ酸を含む
分子系統解析で異なるクレードを形成する(未発表データ)
中国新疆ウイグル自治区モンゴル・アルタイ山脈Korumtytau山地Duntsa河Yeltgol

(新種)

Cladonia sinoaltaica Ahti & Davydov
語源…中国のアルタイの
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【よく似た種との区別】
Cladonia acuminata(ミゾハナゴケモドキ)
本種と異なり子柄が盛んに分枝するという特徴を欠く
本種ほど子柄が褐色を帯びず淡色
本種と異なり子柄表面が粗い小粒状でない
本種と異なりやや粉芽を伴う
本種と異なり地衣成分としてノルスチクチン酸やプソロミン酸を含む
本種と異なり地衣成分としてアトラノリンおよびフマルプロトセトラル酸を含まないことがある
Cladonia scabriuscula(ササクレマタゴケ)
形態的に類似している(この種の小さな標本に類似している)
本種と異なり地衣成分としてアトラノリンを含まない
Indonesia, Sumatra, Aceh, Gunung Leuser Nature Reserve, Gunung Bandahara (Descent Camp 5 to 4), ca. 12 km NE of kampong seldok (Alas Valley), ca. 25 km N of Kutatjane

(新種)

Cladonia sumatrana Ahti
語源…スマトラの
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【よく似た種との区別】
Cladonia ciliata
本種と異なり子柄先端が強く屈曲する
本種と異なり地衣成分としてタムノール酸を含まない
Cladonia siamea
アジアに分布する
地衣成分が類似している
本種と異なりインドネシアではなくタイなどに分布する
本種と異なり子柄頂部が強く褐色に着色しない
本種と異なり子柄の分枝が密でない
Cladonia tenuiformis
本種と異なり子柄の分枝の叉に孔が稀であるという特徴を欠く
本種と異なり地衣成分としてタムノール酸を含まない

(アゼルバイジャン新産種)

Cladonia rei Schaer.
ツエハナゴケ
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【よく似た種との区別】
Cladonia awasthiana
アジアに分布する
地衣成分としてホモセキカ酸およびフマルプロトセトラル酸を含む
本種と異なりアゼルバイジャン、ジョージアなどではなくインドに分布する
本種より子柄が類白色
本種と異なり子柄が細長く分枝する
本種と異なり子柄に一般的には常に杯状体を欠く
本種と異なり地衣成分としてフマルプロトセトラル酸をしばしば含まないことがあるという特徴を欠く
Cladonia ramulosa(ヒメレンゲゴケ)
形態的に類似している(誤同定されることが多い)
本種と異なりアゼルバイジャンに分布しないとみられる

(その他掲載種)

Cladonia cartilaginea Müll. Arg.
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