(仮訳)Colletotrichum orbiculare種複合体:農作物および雑草の重要な病原菌
Damm, U. et al., 2013. The Colletotrichum orbiculare species complex: Important pathogens of field crops and weeds. Fungal Diversity. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s13225-013-0255-4 [Accessed January 17, 2015].
【R3-01473】2015/01/17投稿

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3行まとめ

炭疽病を起こすColletotrichum orbiculareおよび類縁種を対象に、形態学的検討および複数遺伝子に基づく分子系統解析を行った。
9クレードを認め、うち4クレードは既知種に該当したが、C. bidentisなど4種を新種記載した。
また、C. orbiculareが無効名であることを指摘し、同一の種小名で改めて新種記載した。
Brazil, Goiás, Jataí, road to Rio Verde, abandoned gas station

(新種)

Colletotrichum bidentis Damm, Guatimosim & Vieira
語源…センダングサ属の
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【よく似た種との区別】
Colletotrichum gloeosporioides f. sp. pilosae
同じセンダングサ属植物を宿主とする
分生子のサイズの範囲が重なる
本種と異なりブラジルではなくインドに分布する
本種より分生子の幅が広い
本種より分生子のQ値が大きい
Vermicularia bidentis
同じセンダングサ属植物を宿主とする
分生子のサイズの範囲が重なる
本種と異なり分生子が紡錘状
Colletotrichum dematium
同じセンダングサ属植物を宿主とする
本種と異なりブラジルではなくキューバ、ベネズエラ、西インド諸島に分布する
Colletotrichum lindemuthianum
同じC. orbiculare種複合体に含まれる
形態的に類似している
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子が時に僅かに屈曲するという特徴を欠く
本種より剛毛の基部の幅が狭い
本種と異なり剛毛の先端が顕著に白色という特徴を欠く
本種と異なり剛毛の基部の細胞がしばしば淡褐色という特徴を欠く
本種よりコロニーの生長が速い
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
UK

(その他掲載種)

Colletotrichum malvarum (A. Braun & Casp.) Southw.
※本種のエピタイプを指定した。
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【よく似た種との区別】
Colletotrichum magnusianum
アオイ科植物を宿主とする
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり円筒形ではなく僅かに屈曲した円筒形
本種より剛毛が短い
Colletotrichum malvacearum
アオイ科植物を宿主とする
本種と異なり分生子が直線状ではなく屈曲する
Gloeosporium malvae
ゼニアオイ属植物を宿主とする
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり分生子が円筒形ではなく直線状または僅かに屈曲した類円筒形
Colletotrichum trifolii
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁(ITSおよびCHS-1の配列が同一)
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
UK

(新種)

Colletotrichum orbiculare Damm, P.F. Cannon & Crous
語源…円形の
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【よく似た種との区別】
Glomerella magna
本種より分生子のサイズが大きい
本種より病原力が弱い
本種と塩基配列が異なる(C. orbiculare種複合体ではなく別の種複合体に含まれると見られる)本種とmtDNA RFLPの手法で区別される
本種とDNAフィンガープリンティングの手法で区別される
Colletotrichum coccodes
本種より分生子が長い
本種より分生子の幅が広い
Colletotrichum melonis
本種より分生子のQ値が大きい
本種と異なり分生子の少なくとも一端が尖る
Vermicularia wallrothii
本種より分生子が長い
本種と異なり分生子が屈曲する
Colletotrichum sidae
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁(CHS-1、GAPDH、TUB2の配列が同一)
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Colletotrichum spinosum
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁(CHS-1の配列が同一、ITSの配列が同一のことがある)
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Colletotrichum tebeestii
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁(CHS-1の配列が同一)
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
USA, Arkansas

(新種)

Colletotrichum sidae Damm & P.F. Cannon
語源…キンゴジカ属の
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【よく似た種との区別】
Colletotrichum truncatum
米国に分布する
同じSida spinosaなどのキンゴジカ属植物を宿主とする
本種と異なりインドに分布する
Colletotrichum orbiculare
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁(CHS-1、GAPDH、TUB2の配列が同一)
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Colletotrichum spinosum
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁(CHS-1の配列が同一)
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Colletotrichum tebeestii
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁(CHS-1、HIS3、ACTの配列が同一)
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Australia, New South Wales, Coolah

(新種)

Colletotrichum spinosum Damm & P.F. Cannon
語源…刺状の/Xanthium spinosum
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【よく似た種との区別】
Colletotrichum acutatum
同じオナモミ属植物を宿主とする
本種と異なりオーストラリアおよびアルゼンチンではなくカナダに分布する
本種と異なりC. acutatum種複合体に含まれる
本種と異なり分生子が尖る
Colletotrichum dematium
同じオナモミ属植物を宿主とする
異なる種複合体に含まれる
Colletotrichum coccodes
同じオナモミ属植物を宿主とする
異なる種複合体に含まれる
Colletotrichum truncatum
同じオナモミ属植物を宿主とする
異なる種複合体に含まれる
Colletotrichum orbiculare
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁(CHS-1およびITSの配列が同一、ACTの差異が1塩基のみ)
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Colletotrichum sidae
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁(CHS-1の配列が同一)
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Colletotrichum tebestii
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁(CHS-1の配列が同一)
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Canada, Saskatchewan, Raymore

(新種)

Colletotrichum tebeestii Damm & P.F. Cannon
語源…植物病理学者のDavid TeBeest氏に献名
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【よく似た種との区別】
Colletotrichum orbiculare
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁(CHS-1の配列が同一)
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Colletotrichum sidae
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁(CHS-1、ACT、HIS3の配列が同一)
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Colletotrichum spinosum
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁(CHS-1の配列が同一)
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Colletotrichum trifolii Bain, in Bain & Essary
※本種のレクトタイプおよびエピタイプ(採集地不明)を指定した。
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【よく似た種との区別】
Colletotrichum destructivum
米国に分布する
同じシャジクソウ属植物を宿主とする
本種より分生子が長い
本種と異なり分生子が直線状ではなく直線状~僅かに屈曲する
Gloeosporium trifolii
米国に分布する
同じシャジクソウ属植物を宿主とする
本種より分生子が長い
Gloeosporium trifoliorum
同じシャジクソウ属植物を宿主とする
本種より分生子のサイズが小さい
Colletotrichum medicaginis
同じウマゴヤシ属植物を宿主とする
本種と異なり分生子が両端が尖る三日月形
Colletotrichum malvarum
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で近縁(ITSおよびCHS-1の配列が同一)
ITS+GAPDH+CHS-1+HIS3+ACT+TUB2+GSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される