2015年9月6日 (仮訳)パキスタン産の新種Tulostoma ahmadiiおよびT. squamosum Hussain, S. et al., 2015. Tulostoma ahmadii sp. nov. and T. squamosum from Pakistan. Journal of Botany. Available at: http://online.journals.tubitak.gov.tr/openInPressDocument.htm?fileID=597337&no=114045&fileType=Report Document [Accessed September 6, 2015]. 【R3-02169】2015/09/06投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ パキスタンの亜熱帯マツ林において見出された菌を検討し、Tulostoma ahmadiiとして新種記載した。 本種は外皮表面が疣状で、柄に濃い帯赤褐色の鱗片を伴い、基部が塊茎状、担子胞子が比較的大型であることなどで特徴づけられた。 また、パキスタン新産種として、従来トルコ、グルジア、インド、スウェーデン、オーストリア、マケドニアから知られていたT. squamosumを報告した。 Pakistan, Khyber Pakhtunkhwa, Qaldara Dargai, 3 km east of Swat, Malakand Highway (新種) Tulostoma ahmadii Hussain & Khalid 語源…パキスタン人菌学者、故S Ahmad氏に献名 【よく似た種との区別】 Tulostoma domingueziae 外皮に装飾を有する 内皮の菌糸が分枝する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードIに含まれる) 本種と異なりパキスタンではなくアルゼンチンに分布する 本種と異なり外皮が淡いオリーブ褐色ではなく帯赤褐色 本種と異なり外皮が成熟すると頂部に開口部を生じるのではなく崩壊する 本種と異なり内皮が帯桃色ではなくクリーム色 本種より担子胞子が短い 本種と異なり担子胞子が褐色ではなく帯黄褐色 本種と異なり担子胞子が球形~類球形ではなく類球形~不規則形 本種より内皮の菌糸の幅が狭い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tulostoma dumeticola 外皮に装飾を有する 本種と異なり多数の歯牙状の膜を伴う明瞭なソケットではなく歯牙状の膜を0-1つ伴う不明瞭なソケットを有する Tulostoma exasperatum 外皮に装飾を有する 本種と異なり多数の歯牙状の膜を伴う明瞭なソケットではなく歯牙状の膜を0-1つ伴う不明瞭なソケットを有する Tulostoma macalpineanum 外皮に装飾を有する 本種と異なり外皮が淡いオリーブ褐色ではなく帯桃白色 本種と異なり担子胞子に疣状装飾を有するのではなく平滑 Tulostoma squamosum(ウロコケシボウズタケ) パキスタンに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードIに含まれる) 本種と異なりパキスタンのみではなくトルコ、グルジア、インド、スウェーデン、オーストリア、マケドニアにおける分布も知られている 本種より外皮のサイズが小さい 本種と異なり外皮に圧着した~瓦重ね状の鱗片を伴う 本種と異なり内皮が帯桃色ではなく暗色で汚い帯赤褐色 本種より柄のサイズが小さい 本種と異なり柄の表面が鱗片状~皺状ではなくほぼ平滑 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり弾糸が盛んに分枝する 本種より弾糸の幅が広い 本種より弾糸が厚壁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tulostoma melanocyclum ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードIに含まれる) 本種と異なりパキスタンのみではなくヨーロッパ、アジア、北米、ブラジルにおける分布が知られている 本種と異なり担子胞子の装飾が疣状ではなく小刺状 本種と異なり担子胞子に明瞭な嘴状突起を有する 本種と異なり外皮が菌糸状 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (パキスタン新産種) Tulostoma squamosum (J.F. Gmel.) Pers. ウロコケシボウズタケ 【よく似た種との区別】 Tulostoma ahmadii パキスタンに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードIに含まれる) 本種と異なりトルコ、グルジア、インド、スウェーデン、オーストリア、マケドニアにおける分布が知られていない 本種より外皮のサイズが大きい 本種と異なり外皮に圧着した~瓦重ね状の鱗片を伴わない 本種と異なり内皮が暗色で汚い帯赤褐色ではなく帯桃色 本種より柄のサイズが大きい 本種と異なり柄の表面がほぼ平滑ではなく鱗片状~皺状 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり弾糸が盛んに分枝するという特徴を欠く 本種より弾糸の幅が狭い 本種より弾糸が薄壁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される