2014年6月11日 (仮訳)アルゼンチン中部、コルドバ山地のPolylepis australisの林から見出された新種Tulostoma domingueziae Caffot, MH. et al., 2011. Tulostoma domingueziae sp. nov. from Polylepis australis woodlands in Cordoba Mountains, central Argentina. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/103/5/1047.short [Accessed June 10, 2014]. 【R3-00797】2014/06/11投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ アルゼンチン中部のPolylepis australisの林で見出された菌を、Tulostoma domingueziaeとして新種記載した。 本種は外皮が疣状で、柄が回旋状で脱落性の薄い鱗片に覆われ、口が僅かに突出し、ソケットが最大6つの歯牙状の懸垂する膜を伴うことなどで特徴づけられた。 ITSおよびnLSUに基づく分子系統解析で、本種は塩基配列のデータがあるどのケシボウズタケ属菌とも異なる系統を形成した。 Argentina, Córdoba, Dpto. San Javier, Quebrada Los Molles (新種) Tulostoma domingueziae Hernández Caffot 語源…L. S. Dominguez博士に献名 【よく似た種との区別】 Tulostoma dumeticola アルゼンチンに分布する 林内のリターの間から発生する 外皮が疣状 ソケットを持つ 本種と異なりアルゼンチンだけでなく北米・中米・南米・アフリカ・アジアに分布する 本種より外皮の疣が小さく、ビロード状表面をなす 本種と異なり内皮がクリーム色ではなく暗褐色 本種と異なりソケットが不明瞭 本種と異なりソケットに伴う歯牙状の膜が最大6つではなく1つのみ 本種と異なり担子胞子の装飾が吻合して不明瞭な網目状をなす Tulostoma macalpineanum 外皮が疣状 本種と異なりオーストラリアに分布する 本種と異なりリターではなく砂質土壌に発生する 本種と異なり内皮がクリーム色ではなく帯桃白色 本種と異なりソケットに伴う膜が歯牙状ではなく切れ込み状 本種と異なりソケットに伴う膜が最大6つではなく1つのみ 本種と異なり担子胞子に明瞭な装飾を伴わずほぼ平滑 Tulostoma exasperatum 外皮が疣状 本種と異なり熱帯雨林に発生する 本種と異なりリターではなく材から発生する 本種と異なり外皮に大きなトゲ状突起とそれを囲む小さな疣状装飾を持つ 本種と異なり口の縁部が平滑でなく繊維状~長縁毛状 本種と異なりソケットが不明瞭 本種と異なりソケットに膜を伴わない 本種と異なり柄に重なり合う鱗片を伴う 本種と異なり担子胞子の装飾がトゲ状ではなく網目状 Tulostoma leprosum 外皮が疣状 本種と異なりオーストララシアに分布する 本種より柄が短い 本種と異なり柄が粗面 本種と異なりソケットを欠く Tulostoma matae 外皮が疣状 本種と異なりコスタリカに分布する 本種と異なり柄表面に重なり合う鱗片が輪状に配列する 本種と異なり担子胞子が類球形~不規則形ではなく楕円形 本種と異なり担子胞子の嘴状突起が不明瞭ではなく明瞭 Tulostoma dennisii 外皮が疣状 本種と異なりベネズエラおよびペルーに分布する 本種と異なり標高3600 m以上の高地に分布する 本種と異なり裸の土壌から発生する 本種と異なりソケットの膜が歯牙状でなく全縁 本種と異なり柄に重なり合う鱗片を伴う 本種と異なり走査型電子顕微鏡下で担子胞子に互いに吻合して短いとさか状突起をなすトゲ状突起が確認される Tulostoma pusillum 外皮が疣状 本種と異なりアルゼンチンだけでなく北米・南米・アジア・キューバに分布する 本種と異なり熱帯雨林に分布する 本種と異なり担子胞子の装飾が6-9の柱からなるピラミッド形のトゲ状である Tulostoma melanocyclum ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンではなくヨーロッパ・アジア・北米・ブラジルに分布する 本種と異なり粘土質の砂質土壌に発生する 本種と異なり外皮が膜状でなく菌糸状 本種と異なり担子胞子に明瞭な嘴状突起を持つ ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tulostoma squamosum(ウロコケシボウズタケ) 外皮が疣状 明瞭なソケットを持つ ITSおよびnLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンではなくアジア・ヨーロッパ・アフリカ・北米に分布する 本種と異なり石灰質土壌に発生する 本種と異なり外皮が膜状でのちに崩落し小さな鱗片状になる 本種と異なり柄に圧着された重なり合う鱗片を伴う 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子が類球形~不規則形でなく球形~類球形 本種と異なり担子胞子の装飾がトゲ状ではなく類網目状~トゲ状 ITSおよびnLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tulostoma subsquamosum アルゼンチンに分布する 本種と異なりアジア・スペイン・インド・パキスタン・北米にも分布する 本種と異なり酸性の粘土質土壌から発生する 本種と異なり外皮が疣状ではなく鱗片状 本種と異なり内皮がクリーム色でなく汚黄白色 本種と異なり担子胞子の装飾がトゲ状でなく網目状 本種と異なり担子胞子に明瞭な嘴状突起を持つ