(仮訳)東アジアに分布するUmbilicariaPapillophora亜属の新種Umbilicaria orientalis:形態学的定義および分子の根拠
Davydov, EA. et al., 2020. Umbilicaria orientalis – a new species of Umbilicaria subg. Papillophora with an East Asian distribution: morphological delimitation and molecular evidence. The Lichenologist. Available at: https://www.cambridge.org/core/journals/lichenologist/article/abs/umbilicaria-orientalis-a-new-species-of-umbilicaria-subg-papillophora-with-an-east-asian-distribution-morphological-delimitation-and-molecular-evidence/6096E4BB7C646B794049BB081CF069C6 [Accessed December 12, 2020] 【R3-07952】2020/12/12投稿

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3行まとめ

極東ロシア、南シベリア、モンゴルからチベットにかけて広い分布を示した地衣の一種を検討し、Umbilicaria orientalisとして新種記載した。
本種は分子系統解析ではPapillophora亜属クレードにおいて独自の系統を形成した。
本種はU. velleaに形態的に類似していたが、”rhizinomorph”および”thalloconidia”の形態が異なっていた。
Russia, Primorye Territory, Lazovsky District, 21.5 km NE of Lazo, Zov Tigra National Park, at ‘Zuby drakona’, Betula ermanii forest

(新種)

Umbilicaria orientalis Davydov
語源…東洋の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Umbilicaria vellea(タカネイワタケ)
ロシアに分布する
形態的に類似している
ITS+mtLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国における分布が知られている
本種と異なり”rhizinomorph”が非分枝の円筒形またはストラップ状という特徴を欠く
本種と異なり”thalloconidia”が地衣体下面および”rhizinomorph”上ではなく”rhizinomorph”上に生じる
本種と異なり”thalloconidia”の細胞数が1-2(-6)ではなくより多い
ITS+mtLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Umbilicaria dendrophora
形態的に類似している(幼時混同のおそれがある)
本種と異なり”thalloconidia”が地衣体下面および”rhizinomorph”上ではなく”rhizinomorph”の先端に生じる
Umbilicaria cinereorufescens
ロシアに分布する
地衣体の形態が老成時に類似することがある
ITS+mtLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国における分布が知られている
本種と”rhizinomorph”の形態が異なる
本種と異なり”thalloconidia”の細胞数が1-2(-6)ではなくより多い
ITS+mtLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Umbilicaria trabeculata
中国に分布する
地衣体の形態が老成時に類似することがある
ITS+mtLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり”rhizinomorph”の先端が頭状
本種と異なり”thalloconidia”が地衣体下面および”rhizinomorph”上ではなく”rhizinomorph”上に生じる
本種と異なり”thalloconidia”の細胞数が1-2(-6)ではなくより多い
ITS+mtLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される