2015年10月8日 (仮訳)ITSおよびmtSSU rDNAデータを用いたビスケットゴケ属地衣の分類の研究 Nadyeina, O., Grube, M. & Mayrhofer, H., 2010. A contribution to the taxonomy of the genus Rinodina (Physciaceae, lichenized Ascomycotina) using combined ITS and mtSSU rDNA data. The Lichenologist. Available at: http://journals.cambridge.org/production/action/cjoGetFulltext?fulltextid=7859513 [Accessed October 8, 2015]. 【R3-02265】2015/10/08投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ビスケットゴケ属を中心としたムカデゴケ科地衣の19分類群から47の新規塩基配列を取得した。 分子系統解析の結果、伝統的に用いられてきた形質にかなりの変異を認め、特にビスケットゴケ属とスミイボゴケ属の差異を反映する形質は子嚢の型のみであった。 また、Endohyalina brandiiなど4種の新記録を報告した。 (その他掲載種) Endohyalina insularis (Arnold) Giralt, Van den Boom & Elix (ヨーロッパ、スペイン新産種) Endohyalina brandii Giralt, van den Boom & Elix 【よく似た種との区別】 Endohyalina insularis 本種と異なりAspicilia intermutansではなくLecanora rupicolaグループを宿主とする 本種と異なり子器が初め埋生する 本種より子器のサイズが大きい 本種より子実下層が暗色 本種より子嚢胞子のサイズが大きい (その他掲載種) Endohyalina diederichii Giralt, van den Boom & Elix 【よく似た種との区別】 Endohyalina ericina 本種と異なり地衣上生でない 本種より子器のサイズが大きい (その他掲載種) Rinodina albana (A. Massal.) A. Massal. 【よく似た種との区別】 Rinodina trevisanii 本種と異なり子嚢胞子がTeichophila型またはPhyscia型ではなくPhysconia型 Rinodina exigua 本種より子器の皮層の発達がずっと弱い 本種と異なり子嚢胞子がトーラスを欠くTeichophila型またはPhyscia型ではなく顕著なトーラスを有するPhyscia型 本種と異なり地衣成分として少なくとも痕跡的にアトラノリンを含む Rinodina teichophila(ビスケットゴケ) 果托がレカノラ型 子嚢がレカノラ型 地衣成分としてアトラノリンを有する ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) 本種と異なり樹皮生ではなく珪質岩に生じる 本種と異なり子嚢胞子がTeichophila型またはPhyscia型ではなくTeichophila型 ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Rinodina lindingeri (Erichsen) Giralt & van den Boom 【よく似た種との区別】 Rinodina luridescens 子嚢がレカノラ型 地衣成分としてアトラノリンを有する 子嚢胞子が厚壁でない ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードDに含まれる) 本種と異なり樹皮生ではなく珪質岩に生じる 本種と異なり子嚢胞子がPhyscia型ではなくMilvina型 ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rinodina parvula 子嚢がレカノラ型 地衣成分としてアトラノリンを有する ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードDに含まれる) 本種と異なり樹皮生ではなく石灰岩に生じる 本種と異なり果托がレキデラ型ではなくレカノラ型 本種と異なり子嚢胞子がPhyscia型ではなくBeltraminia型 ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Rinodina parvula H. Mayrhofer & Poelt 【よく似た種との区別】 Rinodina luridescens 子嚢がレカノラ型 地衣成分としてアトラノリンを含む ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードDに含まれる) 本種と異なり石灰岩ではなく珪質岩に生じる 本種と異なり子嚢胞子がBeltraminea型ではなくMilvina型 本種と異なり子嚢胞子が厚壁でない ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rinodina lecanorina 石灰岩に生じる 地衣体の形態が類似している 果托がレカノラ型 子嚢がレカノラ型 子器の形態が類似している 地衣成分としてアトラノリンを含む ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードDではなくクレードCに含まれる) 本種と異なり子嚢胞子がBeltraminea型ではなくBicincta型 Rinodina lindingeri 子嚢がレカノラ型 地衣成分としてアトラノリンを有する ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードDに含まれる) 本種と異なり石灰岩ではなく樹皮に生じる 本種と異なり果托がレカノラ型ではなくレキデラ型 本種と異なり子嚢胞子がBeltraminia型ではなくPhyscia型 ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される