2014年4月18日 (仮訳)スエヒロタケ属の一種に発生する中国産のHypomyces属菌の新種 Zhuang, W-Y. et al., 2012. A new species of Hypomyces (Hypocreales) on Schizophyllum sp. from China. Available at: http://journals.im.ac.cn/jwxtcn/ch/reader/create_pdf.aspx?file_no=12060821 [Accessed April 17, 2014]. 【R3-00617】2014/04/18投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国安徽省で見出された、スエヒロタケ属の一種に寄生する菌をHypomyces sinicusとして新種記載した。 本種は部分的に埋生し、KOHで紫色に呈色する橙色の子嚢殻を形成することや、比較的小型の紡錘形の子嚢胞子を形成することなどで特徴づけられた。 また、ITS領域の配列を決定して分子系統解析を行ったところ、本種はH. subiculosusと統計的に強く支持される単系統群を形成した。 中国安徽省金寨県天馬国家級自然保護区天堂寨 (新種) Hypomyces sinicus W.Y. Zhuang, S.L. Chen, Z.Q. Zeng & H.D. Zheng 【よく似た種との区別】 Hypomyces subiculosus ヒダナシタケ類の子実体に発生する 子嚢殻の全体的な形態が類似している 子嚢殻がKOH水溶液で呈色反応を示す 子嚢胞子のサイズが類似している 子嚢胞子の形状が類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢殻が乾燥時帯赤橙色~帯褐橙色ではなく橙色~帯褐橙色 本種より子嚢胞子の幅が広い 本種とコロニーの色が異なる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度91%、55塩基の相違) Hypomyces aurantius 子嚢殻の色が類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢殻がKOHで帯紫赤色~紫色に呈色する 本種より子嚢のサイズが大きい 本種より子嚢胞子のサイズが大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度88%) Hypomyces virescens スエヒロタケ属の子実体に発生する 本種より子嚢殻のサイズが大きい 本種と異なり子嚢殻が帯赤橙色~帯褐橙色ではなく帯紫赤色 本種と異なり子嚢殻が倒洋梨形ではなくフラスコ形 本種より子嚢がずっと大きい 本種より子嚢胞子がずっと大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hypomyces lactifluorum ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される