(仮訳)パキスタン産のRinodina属1新種
Zulfiqar, R. et al., 2022. A new species of the genus Rinodina (lichenized Ascomycota, Physciaceae) from Pakistan. The Bryologist. Available at: https://bioone.org/journals/the-bryologist/volume-125/issue-3/0007-2745-125.3.418/A-new-species-of-the-genus-Rinodina-Lichenized-Ascomycota-Physciaceae/10.1639/0007-2745-125.3.418.pdf [Accessed August 17, 2022] 【R3-09790】2022/8/17投稿

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3行まとめ

パキスタン、カイバル・パクトゥンクワ州において石灰岩に生じた地衣の一種を検討し、Rinodina iqbaliiとして新種記載した。
本種は子器盤が小型、初生菌糸体を欠き、子嚢胞子がMilvina型でのちにPhyscia型になり、アトラノリンを含むことなどで特徴づけられた。
本種は形態的に類似する種や系統的に近縁な種とは地衣成分や呈色反応、子嚢胞子の型などが異なっていた。
Pakistan, Khyber Pakhtunkhwa Province, Kohistan, Dassu

(新種)

Rinodina iqbalii R.Zulfiqar, K.Habib, H.Mayrhofer & Khalid
語源…パキスタンの菌類学者、Syed Hussain Iqbal氏に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Rinodina trachytica
地衣体の色が類似している
子器のサイズが類似している
地衣成分としてアトラノリンを含む
本種と異なり初生菌糸体を欠くのではなく有する
本種と異なりC陰性ではなくC+黄色
本種と異なりP陰性ではなくP+黄色
本種より子実下層の丈が高い
本種と異なり子嚢胞子がMilvina型でのちにいくぶんPhyscia型になるのではなくMischoblastia型でのちにいくぶんPachysporaria型になる
本種と異なり地衣成分としてコンフルエント酸、2′-O-メチルペルラトリン酸、時に未知のオルシノール型p-デプシドを含む
Rinodina milvina
子器盤のサイズがほぼ同一
子嚢胞子がMilvina
子嚢胞子のサイズがほぼ同一
本種と異なり地衣体が帯白灰色~灰色ではなく灰褐色~暗い銅褐色
本種と異なり地衣体がK+黄色ではなくK陰性
本種と異なり子器盤がcrypto-レカノラ型ではなくレカノラ型
本種と異なり初生菌糸体を欠くのではなく時に有する
本種より子実下層の丈が低い
本種と異なり地衣成分を欠く
Rinodina obnascens
形態的に類似している
本種と異なり地衣体が暗灰色または帯褐色
本種と異なり地衣体がK+黄色ではなくK陰性
本種と異なり子器がcrypto-レカノラ型ではなくレカノラ型
本種より子実下層の丈が高い
本種と異なり地衣成分を欠く
Rinodina oxydata
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子器盤が純黒色ではなく帯赤褐色または黒色
本種と異なり子嚢胞子がMilvina型でのちにいくぶんPhyscia型になるのではなくMischoblastia
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Rinodina moziana
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子器盤が純黒色ではなく暗褐色
本種と異なり子嚢胞子がMilvina型でのちにいくぶんPhyscia型になるのではなくMischoblastia
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される