2015年9月21日 （仮訳）ハラタケ属Brunneopicti節：4つの新規分類群を含む系統の再構築 Chen, J. et al., 2015. Agaricus section Brunneopicti: a phylogenetic reconstruction with descriptions of four new taxa. Phytotaxa. Available at: http://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.192.3.2/0 [Accessed September 21, 2015]. 【R3-02215】2015/09/21投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ ハラタケ属Brunneopicti節の形態学的検討および分子系統解析を行い、4サブクレードと16種を認めた。 全種を詳細に検討し、そのうちAgaricus brunneosquamulosusなど4種を新種記載した。 また、本節に含まれる種の検索表を掲載した。 Thailand, Chiang Rai Province, Doi Pui （新種） Agaricus niveogranulatus L.J. Chen, R.L. Zhao, Callac & K.D. Hyde 語源…白色小粒状の（小鱗片の色と形状から） 【よく似た種との区別】 Agaricus chiangmaiensis タイに分布する シェーファー反応陰性 傘表面の点状小鱗片が一様に帯褐色ではない ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ1に含まれる） 本種と異なり傘中央部が帯黄白色ではなく帯褐色 本種と異なり傘中央部表面に小型の薄片を有する 本種と異なり傘表面、中央部以外の小鱗片が類白色ではなく帯褐色 本種と異なり子実体が傷つくと帯褐赤色を帯びるのではなく微かに赤変する 本種と異なりフェノール臭ではなくベンゼン臭あるいは不快臭がある 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus brunneopunctatus 森林に発生する シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ1に含まれる） 本種と異なりタイではなくベナンなどに分布する 本種と異なり傘表面の点状小鱗片が一様に帯褐色である 本種と異なり子実体が傷つくと帯褐赤色を帯びるのではなく褐変する 本種と異なりフェノール臭ではなくアーモンド臭を有する 本種より縁シスチジアのサイズが大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus bingensis シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ1に含まれる） 本種と異なりタイではなくベナンやトーゴなどに分布する 本種と異なり傘表面の点状小鱗片が一様に帯褐色である 本種と異なり子実体が傷つくと帯褐赤色を帯びるのではなく僅かに赤色を帯びる 本種と異なりフェノール臭ではなくアーモンド臭を有する 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子頂部が截断状 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Thailand, Chiang Mai Province, Chiang Mai University （新種） Agaricus brunneosquamulosus L.J. Chen, R.L. Zhao, K.D. Hyde & Callac 語源…褐色の小鱗片の 【よく似た種との区別】 Agaricus inoxydabilis 傘表面の小鱗片がさび褐色 傘表面の小鱗片が圧着する つばが二重で下のつばが固定 シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ2に含まれる） 本種と異なりつばが膜状 本種と異なり子実体が傷つくと黄橙色を帯びるのではなく変色しない 本種と異なり柄を傷つけても退色しない 本種と異なりフェノール臭ではなく快い香りがある 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus duplocingulatus タイに分布する 森林に発生する 傘表面にさび褐色の小鱗片を有する 傘表面の小鱗片が圧着する つばが二重 フェノール臭がある シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ2に含まれる） 本種と異なり下のつばが固定されておらず可動性がある 本種と異なり子実体が傷つくと黄橙色を帯びるのではなく帯赤褐色に変色する 本種と異なり縁シスチジアが短く鎖生する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus megacystidiatus タイに分布する 草地に発生する 傘表面の小鱗片が帯褐色 傘表面の小鱗片が圧着する 柄表面が傷つくと退色する つばが二重で下のつばが固定 シェーファー反応陰性 子実体を傷つけるとフェノール臭がする ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ2に含まれる） 本種と異なり子実体が傷つくと黄橙色を帯びるのではなく帯褐赤色に変色する 本種と異なりアニス臭があることがある 本種より担子胞子のサイズがずっと大きい 本種より縁シスチジアのサイズがずっと大きい 本種と異なり縁シスチジアが洋梨形～嚢形ではなく広棍棒形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Thailand, Chiang Mai Province, Chiang Mai University （新種） Agaricus sordidocarpus L.J. Chen, Callac & K.D. Hyde 語源…汚い子実体の（雨後の傘の色や表面性状から） 【よく似た種との区別】 Agaricus megacystidiatus タイに分布する 草地に発生する 形態的に類似している シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ2に含まれる） 本種と異なりフェノール臭ではなくフェノールまたはアニス臭がある 本種と異なり子実体が傷つくと僅かに橙色に変色するのではなく帯赤褐色に変色する 本種と異なり縁シスチジアを有する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus variegans 傘表面の鱗片が帯褐色 傘表面の鱗片が三角形 子実体が傷つくと淡い桃色を帯びる 本種と異なりタイではなくシンガポールなどに分布する 本種と異なり襞が壊れると明るい赤色に変色する 本種より担子胞子のサイズが小さい Agaricus subsaharianus ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ2に含まれる） 本種と異なりタイではなくブルキナファソなどに分布する 本種と異なり傘表面の小鱗片が帯褐色ではなく白色 本種と異なり傘表面の小鱗片が圧着するのではなく三角形 本種と異なり子実体が傷つくと僅かに橙色に変色するのではなく黄変する 本種と異なりフェノール臭ではなくアーモンド臭がある 本種と異なりシェーファー反応が陰性ではなく緩徐に弱陽性を示す ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される（26塩基の差異） Thailand, Chiang Mai Province, Chiang Mai University （新種） Agaricus toluenolens Callac, L.J. Chen & K.D. Hyde 語源…トルエン臭の （新学名） Agaricus brunneopunctatus L.J. Chen, Callac & L.A. Parra 旧名：Agaricus brunneopictus Heinem. & Gooss.-Font. 【よく似た種との区別】 Agaricus chiangmaiensis 柄基部付近の表面に類白色の点状小鱗片を有する シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ1に含まれる） 本種と異なり傘表面の点状小鱗片が一様に帯褐色ではない 本種と異なり子実体が傷つくと褐変ではなく微かに赤変する 本種と異なりアーモンド臭ではなくベンゼン臭あるいは不快臭がある ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus bingensis ベナンなどに分布する 傘表面の点状小鱗片が一様に帯褐色 柄基部付近の表面に類白色の点状小鱗片を有する アーモンド臭がある シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループIに含まれる） 本種と異なり子実体が傷つくと褐変ではなく僅かに赤色を帯びる 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子頂部のエンドスポアが肥厚する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus niveogranulatus 森林に発生する シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ1に含まれる） 本種と異なりベナンなどではなくタイに分布する 本種と異なり傘表面の点状小鱗片が一様に帯褐色ではない 本種と異なり子実体が傷つくと褐変するのではなく帯褐赤色を帯びる 本種と異なりアーモンド臭ではなくフェノール臭を有する 本種より縁シスチジアのサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される （その他掲載種） Agaricus bingensis Heinem. 【よく似た種との区別】 Agaricus brunneopunctatus ベナンなどに分布する 傘表面の点状小鱗片が一様に帯褐色 柄基部付近の表面に類白色の点状小鱗片を有する アーモンド臭がある シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループIに含まれる） 本種と異なり子実体が傷つくと僅かに赤色を帯びるのではなく褐変する 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子頂部のエンドスポアが肥厚しない ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus niveogranulatus シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ1に含まれる） 本種と異なりベナンやトーゴなどではなくタイに分布する 本種と異なり傘表面の点状小鱗片が一様に帯褐色ではない 本種と異なり子実体が傷つくと僅かに赤色を帯びるのではなく帯褐赤色を帯びる 本種と異なりアーモンド臭ではなくフェノール臭を有する 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子頂部が截断状でない ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される （その他掲載種） Agaricus chiangmaiensis Karunarathna, Guinb. & K.D. Hyde 【よく似た種との区別】 Agaricus niveogranulatus タイに分布する 傘表面の点状小鱗片が一様に帯褐色ではない シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ1に含まれる） 本種と異なり傘中央部が帯褐色ではなく帯黄白色 本種と異なり傘中央部表面に小型の薄片を有するという特徴を欠く 本種と異なり傘表面、中央部以外の小鱗片が帯褐色ではなく類白色 本種と異なり子実体が傷つくと微かに赤変するのではなく帯褐赤色を帯びる 本種と異なりベンゼン臭あるいは不快臭ではなくフェノール臭がある 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus brunneopunctatus 柄基部付近の表面に類白色の点状小鱗片を有する シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ1に含まれる） 本種と異なり傘表面の点状小鱗片が一様に帯褐色である 本種と異なり子実体が傷つくと微かに赤変するのではなく褐変する 本種と異なりベンゼン臭あるいは不快臭ではなくアーモンド臭がある ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される （その他掲載種） Agaricus duplocingulatus Heinem. 【よく似た種との区別】 Agaricus brunneosquamulosus タイに分布する 森林に発生する 傘表面にさび褐色の小鱗片を有する 傘表面の小鱗片が圧着する つばが二重 フェノール臭がある シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ2に含まれる） 本種と異なり下のつばに可動性があるのではなく固定されている 本種と異なり子実体が傷つくと帯赤褐色に変色するのではなく黄橙色を帯びる 本種と異なり縁シスチジアが短く鎖生するという特徴を欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される （その他掲載種） Agaricus inoxydabilis Heinem. 【よく似た種との区別】 Agaricus brunneosquamulosus 傘表面の小鱗片がさび褐色 傘表面の小鱗片が圧着する つばが二重で下のつばが固定 シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ2に含まれる） 本種と異なりつばが膜状でない 本種と異なり子実体が傷ついても変色しないのではなく黄橙色を帯びる 本種と異なり柄を傷つけると退色する 本種と異なり快い香りではなくフェノール臭がある 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される （その他掲載種） Agaricus megacystidiatus Karunarathna, Guinb. & K.D. Hyde 【よく似た種との区別】 Agaricus brunneosquamulosus タイに分布する 草地に発生する 傘表面の小鱗片が帯褐色 傘表面の小鱗片が圧着する 柄表面が傷つくと退色する つばが二重で下のつばが固定 シェーファー反応陰性 子実体を傷つけるとフェノール臭がする ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ2に含まれる） 本種と異なり子実体が傷つくと帯褐赤色に変色するのではなく黄橙色を帯びる 本種と異なりアニス臭を有することがあるという特徴を欠く 本種より担子胞子のサイズがずっと小さい 本種より縁シスチジアのサイズがずっと小さい 本種と異なり縁シスチジアが広棍棒形ではなく洋梨形～嚢形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus sordidocarpus タイに分布する 草地に発生する 形態的に類似している シェーファー反応陰性 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁（同じグループ2に含まれる） 本種と異なりフェノールまたはアニス臭ではなくフェノール臭がある 本種と異なり子実体が傷つくと帯赤褐色に変色するのではなく僅かに橙色に変色する 本種と異なり縁シスチジアを欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される